睡眠時無呼吸症候群南大阪鍼灸所
大きないびきにご用心
「睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠時に繰り返し呼吸が止まる病気です。この病気の患者さんは睡眠時に大きないびきをかきます。このいびきは突然止まりますが、このとき呼吸も止まるのが特徴です。そして呼吸が10~20秒ほど止まった後に大きないびきとともに呼吸が再開します。
このように、「大きないびき」と「いびきと呼吸の止まった状態」が、一晩に何度も繰り返し起こります。
なぜ起こるの?
睡眠時に呼吸が止まるのは、気道の上部の「上気道」が塞がるためです。また肥満や鼻疾患などがあると、上気道の空気の通りが悪くなり、上気道が完全に塞がると呼吸が止まります。
呼吸が止まると酸素不足になった脳が目覚めます。すると、のどの筋肉が動き、上気道が開いて呼吸が再開します。睡眠時無呼吸症候群では、このように何度も脳が覚醒してしまい深い睡眠がとれていません。そのため十分に眠ったつもりでも昼間に強い眠気に襲われたり、体がだるくなるなどの症状が現れます。
検査と治療
睡眠時に呼吸が止まると血液中の酸素が減少します。酸素不足は全ての臓器に悪影響があり、放置すると「高血圧」「狭心症」「心筋梗塞」「脳卒中」などの病気が起こりやすくなります。そのため睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は検査を受ける必要があります。
検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と判断すると、次のような治療をします。
・ マウスピース
軽症の場合は睡眠時にマウスピースを装着し、下あごを前に出して上気道が塞がるのを防ぎます。
・ CPAP療法
すべての例に有効ですが特に重症例に用いられます。睡眠時に鼻マスクをつけ小型の装置を使い鼻から空気を送り込み上気道が広がった状態を保ちます。
予防は生活改善から!
軽症の場合は生活を改善するだけでも症状はよくなります。上を向いて寝ると舌などが気道を塞ぐので、横向きに寝る癖をつけましょう。抱き枕を使ったり、ストッキングにテニスボールを入れて背中にくくりつけて寝ると、自然に横向きに寝るようになります。
また口呼吸をすると気道が狭くなるので、鼻呼吸を習慣づけることも有効です。その他には体重を減らす、寝酒を控える、禁煙するなども大切です。
鍼灸治療の効果
鍼灸治療では、まず鼻の通りに注目します。鼻の通りが良くなれば吸い込む空気の量が増え、酸素不足になりにくくなります。また睡眠時無呼吸症候群の患者さんはのどにむくみがあることが多いです。のどがむくんでいると、上気道が狭くなってしまうため空気の通りが悪くなります。むくみをとる治療をすることで、空気の通りをよくします。
このように鍼灸治療では鼻の状態やむくみを改善することで、酸素不足になりにくい体を作っていきます。
ツボ療法で元気になろう
【迎香・げいこう】
場所…小鼻の左右の脇のところで、口の横の溝が始まるところ
効能…鼻炎、結膜炎、花粉症など