肩こり南大阪鍼灸所

 category : 頚肩腕 

肩こりにはじまり肩こりに終わる

「鍼灸治療は肩こりからはじまり肩こりに終わる」という言葉を残された著名な鍼灸師がおられました。

肩こりは、鍼灸所で見受けられる最も多い症状の一つです。しかし、肩こりという症状は、経験の浅い鍼灸師が鍼灸治療行なえば「楽になった」「治したり」することもできますが、臨床経験豊富な何十年のベテランの鍼灸師が鍼灸治療を行っても「楽にならない」「治らない」こともあるのもこの症状です。すぐに効果が現れることもあれば、症状改善に時間のかかることもあります。

「肩こり」は「腰痛」「関節痛」と並び悩んでいる人が多い症状です。厚生労働省の調査によると女性では体の悩みとして肩こりを挙げる人が最も多く、男性でも2位です。最近は10代から肩こりに悩む人も増えています。

複雑な構造や多くの機能を担っている

頭や腕の付け根にあたる肩は、複雑な構造をしており、多くの機能を担っているため、コリや痛みが生じやすい部分です。肩こりの「肩」とは肩関節だけではなく、首の後ろから背中、両肩にかけての広い範囲を指します。その範囲の筋肉に「緊張を伴う不快感」や「鈍い痛み」があるのが「肩こり」です。肩こりは大きく分けて「筋肉が原因の肩こり」と「病気の症状の一つとして起こる肩こり」の2つがあります。

筋肉が原因の肩こり

筋肉が原因の肩こりとは、首の周り筋肉の疲労が原因となっておこる肩こりです。肩を動かす筋肉はさまざまなものがあります。背中の表面には背骨と肩甲骨をつなぐ「僧帽筋」という大きな筋肉があります。その奥には背骨から肩甲骨に向かって斜めに走る「菱形筋」があり、首から肩甲骨にかけては「肩甲挙筋」などがあります。また首の周りにある筋肉には耳の後ろから首の前方に向かった走る「胸鎖乳突筋」や首の後ろにある「固有背筋」などがあります。

これらの筋肉は約4㎏ある頭や片方で約2~2.5㎏ある腕を支えているために常に負担がかかっている状態にあります。そのため筋肉が疲労して肩こりや肩の痛みが生じやすいのです。また筋肉が疲労して肩こりが起こると筋肉の中に老廃物が溜まり、血流が悪くなります。すると老廃物が血液中にうまく排出されなくなり、こりや痛みが強くなるという悪循環が起こります。

病気の症状の一つとして起こる肩こり

病気の症状の一つとして起こる肩こりは単に筋肉の疲労で起こるのではありません。

原因となる病気は

心臓の病気心筋梗塞狭心症があると胸が締め付けられるような痛みと同時に左側の背中や肩に強い痛みを伴うことがあります。心臓へ走る神経は頭から首や肩の周りを通っているため心臓の痛みと関連して起こるとされています。

肩や首の病気五十肩腱板断裂などの肩関節が原因で肩こりや痛みが起こることもあります。また、頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどの首の病気があると首の痛みに加え肩こりや肩の痛み、腕の痺れなど伴うことがあります。

のどや歯の周辺の病気…慢性扁桃炎や顎関節症歯周病などがあると首や肩の筋肉に負担がかかり筋肉が緊張するため「肩こりが起こることがあります。

消化器の病気機能性胃腸症、慢性膵炎などの消化器の病気があると背中にコリが起こることがあります。この状態が続くと次第に肩までこりや痛み病気が起こることがあります。

その他の病気線維筋痛症慢性疲労性症候群不眠また眼科疾患などが原因で起こる肩こりなどもあります。

鍼灸治療

鍼灸治療を行うときには肩こりを訴えられて来院されても必ず最近の食欲や便通状態、睡眠状況など一見肩こりと関係がないと思われることでもお聞きします。もちろん、いつから肩こりが起こったのか、また左右差はあるのか、どうすれば肩こりが楽になるのかなど肩こりに関することもお尋ねします。

そして、脉診、腹診を行います。また肩だけではなく背中、腰、腕なども触診していきます。これらの結果「筋肉が原因の肩こり」か「病気の症状の一つとして起こる肩こり」なのかを判断していきます。

「筋肉が原因の肩こり」の場合、たとえば僧帽筋の上にあるツボ「肩井(けんせい)」や肩甲挙筋の付着部にあるツボ「肩外兪(けんがいゆ)」に鍼灸治療を行います。

また、「病気の症状の一つとして起こる肩こり」の場合は、たとえば、機能性胃腸症の場合はみぞおちと臍の真ん中にあるツボ「中脘(ちゅうかん)」を使います。心臓の病気が原因の場合は胸の中央にあるツボ「膻中(だんちゅう)」、手首のシワの上で小指側にあるツボ「神門(しんもん)」を使用し鍼灸治療を行います。

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