日焼け南大阪鍼灸所
夏の太陽にご注意を!
紫外線はなぜ怖い?
以前は夏になると、真っ黒に日焼けした子ども達をたくさん見かけました。しかし最近は、あまり見かけなくなったように思います。
太陽の下でたくさん日光に当たることはよいよされていました。ですが現在では、大量の『紫外線』は皮膚に様々な悪影響を及ぼすことがわかってきています。
紫外線規量は4月から多くなり9月ごろまでその量が持続します。また一日の中で見ると午前10時から午後2時頃が最も紫外線の量は多く、一日の総量の約半分がこの時間帯に降り注いでいます。紫外線を大量に浴びると、シミやしわの原因になるだけでなく、皮膚がんになる場合もあります。
UVAとUVB
紫外線は「UVA」「UVB」「UVC」の三種類に分けられます。このうち「UVC」はオゾン層にすべて吸収されますので、実際私たちの皮膚に影響を及ぼすのは「UVA」と「UVB」です。
UVB
皮膚の表面(表皮)にしか達しません。しかしエネルギーはUVAより1000倍強力です。日焼けをしてヒリヒリと痛むのはUVBの仕業です。
UVA
皮膚の深く(真皮)まで達します。しかしエネルギーはUVBより弱いので、一日くらいでは日焼けなどの急性炎症は起こしません。しかし、皮膚の深い部分まで届くことと、浴びる量が圧倒的に多いことから、皮膚内に蓄積して悪影響を及ぼすことがわかっています。
紫外線の害
① 日焼けはやけどと同じ
日焼け直後は皮膚が赤くなってヒリヒリと痛みます。ちょうどやけどと同じような状態です。
日焼けした皮膚は赤色から次第に赤褐色になります。これは紫外線によって細胞が傷つくのを防ぐため、色素細胞(メラノサイト)が「メラニン」という黒い色素を大量に作り、それが沈着するため皮膚の色が黒くなります。通常であれば元どおりの皮膚に戻ります。しかし程度がひどい場合は、花びらのような形のしみが残ることもあります。
② シミやしわの原因になる
真皮には丈夫な線維(こう原線維)と弾力に富む線維(弾力線維)があります。このような構造の真皮があるため皮膚は適度な張りが保てるのです。
UVAは真皮にまで達し真皮内の弾性繊維にダメージを与えます。すると皮膚は張りをなくしてしまいます。こうしたダメージを長期的に受けていると皮膚が老化し、「光老化」といわれる深いしわやシミ、たるみなどが出来てきます。
③ 癌の危険因子でもある
紫外線を浴びると、皮膚の核にある遺伝子(DNA)が傷つきます。普通は傷がついても細胞には修復する力があり、元どおりに再生します。しかし何度も日焼けを繰り返しDNAがたくさん傷がつくと、細胞の再生が正しく行われなくなり、癌を起こしやすくなります。
日焼けをしたら・・・
①まず冷やしましょう
日焼けをした時はまずは冷やしてください。タオルが冷たくなくなったら何度もタオルを交換して、少なくとも30分は冷やし続けます。
②ひどい時は病院へ
日焼けは基本的にほっておいても治ります。しかし強い痛みがあったり、水脹れか出来るなどひどい場合は病院へ行きましょう。日焼けの治療は早ければ速いほど治りがよいので、ひどい場合はすぐに病院へ。
③日頃から紫外線を防ぐことが大切
夏は紫外線を防ぐために出来るだけ肌の露出を防ぐ服装にしましょう。また日頃から日焼け止めクリームや日傘を活用して紫外線から肌を守ることが大切です。
鍼灸治療の効果
東洋医学の世界では「肺は皮毛(ひもう)を主(つかさど)る」とされています。これは鍼灸の古典である「素問」(BC403~221)という書物からこのような考え方がされていて現在でも鍼灸や漢方の世界ではこのように考えられています。
これは、皮膚・汗腺・うぶ毛などは肺の生理作用により養われているということです。そのため、鍼灸治療では皮膚の治療を行うときは、肺と関係のある経絡を使うことがあります。
また、東洋医学では肺は大腸と表裏関係にあると考えられています。大腸経には「肩尖」というツボがあり、これは皮膚疾患には非常に効果があります。日焼けのときに使用すると皮膚の赤みが取れやすく、かゆみや痛みまでもとってくれます。
つぼ療法で元気になろう!
曲池(きょくち)
場所・・・肘を曲げてできるシワの外端に取る
合谷(ごうこく)
場所・・・人差し指と親指の間の付け根に取る
効能・・・皮膚の疾患(特に顔面部)。目の疲れ
*日に数回マッサージして下さい