膈兪南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
足の太陽膀胱経:膈兪(かくゆ)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経(血会) |
取穴部位 | 第7・第8胸椎棘突起間の外1寸5分に取る |
筋肉 | 僧帽筋 |
運動神経 | 副神経、頚神経叢筋枝 |
知覚神経 | 胸神経後枝 |
血管 | 肋間動脈 |
解説
膈兪穴は背骨の第7・8胸椎の間から外に指の幅2本分(1寸5分)離れたところに取穴する経穴です。
横隔膜が内にある背部兪穴として膈兪穴と名付けられました。
- 『十四経発揮』:第7椎の下に在り
- 『甲乙経』:第7椎の下の両傍各1寸5分に在り
- 『霊枢』:七焦の間に在り
- 『難経』:血は膈兪に会す
- 『和漢三才図会』:血病皆之に灸するに宜し
膈兪穴は非常に応用範囲の広い経穴で、日常的によく使われています。
この経穴は内部に横隔膜や肺があることから胸部疾患に用いることも多いですし、また、胃や食道の疾患に対しても使用されています。
そのほか血病に効くとありますが、これは血液の病気いがいにも、血の巡りの悪くなる瘀血からでる神経症やヒステリーなどにも効果的とされています。
肝兪・脾兪・曲池・血海・三陰交と組み合わせて慢性出血や貧血、紫斑病などを、肝兪・期門・中脘・合谷・内関と組み合わせてしゃっくり(横隔膜痙攣)を治療します。また、膈兪と胆兪を組み合わせて使うことを「四花穴」と呼びます。
効能
- 肋膜炎
- 結核
- 胃酸過多症
- 胃痛
- 胸焼け
- 胃潰瘍
- 食道狭窄
- 幽門狭窄
- 胃アトニー
- 胃下垂症
- 神経衰弱
- ヒステリー
- 気管支炎
- 肝臓疾患
- 胆石
- 心窩部痛
- 嘔吐
- 吐血
- しゃっくり
- 咳嗽
- 血便
- 頚肩腕痛