300メートル歩くと歩けなくなる患者さん南大阪鍼灸所

 category : 腰下肢 

痺れて長い間歩けない

今年の初めに肩こりで来院されたNさん(62歳男性)が問診のときに、「以前から手に痺れがあり、また歩くときにも足がしびれて300メートル歩くと休憩なしでは歩けない」と訴えられました。

動脈が詰まっている可能性が!

この「少し歩くとしびれて歩けなくなり、立ち止まって休むとまた歩けるようになる」という症状は、「間欠性跛行」といいます。

この間欠性跛行は重大な病気でよく起こる症状なのです。

そこで、脈診をしたところ、右手の脈拍が非常に弱く、また右足の脈拍はほとんど触れませんでした。

急いで循環器を紹介!!

Nさんに動脈が、何らかの原因で詰まっている可能性を説明し、急いで近くの循環器内科のB先生を紹介しました。

後日B先生から返事があり、高度の「閉塞性動脈硬化症」とのことでした。

「閉塞性動脈硬化症」とは、動脈の内側がコレステロールなどが付着し、動脈が詰まり、最悪の場合は、足を切断しなければならない病気です。

鍼灸治療では

鍼灸治療は主に血行をよくする治療と、脚の筋肉にある硬結を緩める治療を行いました。

特に脚の筋肉を使うと、筋肉が収縮し血液を心臓に押し戻すために「第2の心臓」とも言われており、ここに刺激を加えることで筋ポンプ作用を高め、血の巡りをよくします。

使うツボは「足三里(あしさんり)」や「三陰交(さんいんこう)」、「承山(しょうざん)」などがよく効きました。

そのほか、肩こりの治療も合わせて行うことで、体全体の体力を高め、自然治癒力が上がるように治療しています。

その後Nさんは週1回の鍼灸治療とB先生の循環器内科での治療を併用して今では30分以上歩いても痺れることが無くなりました。

このように肩こりで来られた患者さんでも、危険な疾患であれば迷わず病院を受診してもらうように紹介状を渡しています。病院との治療と二人三脚で鍼灸治療することで、患者さんの生活と安全を守っています。

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