機能性胃腸症南大阪鍼灸所

 category : 消化器 

機能性胃腸症(胃もたれ、胃痛、消化不良)

お酒を飲んだ次の日に胃がもたれる、疲れてストレスが溜まっているときに胃が痛いという症状に悩まされていませんか?

病院を受診し胃カメラなどで調べてもらっても潰瘍などの病変が見つからない方が意外に多くおられます。このように詳しい検査をしても病変が見つからないにもかかわらず、胃の症状が起こるものを機能性胃腸症(NUD)」といいます。

鍼灸所に来院された患者さんの多くは運動器疾患が主訴ですが、問診で食欲などを尋ねると胃もたれ、胃痛、食欲不振などの胃の不調を訴えられる方がたくさんいます。ある調査では日本人の4人に1人は「機能性胃腸症」といわれています。

ケース1胃もたれのIさんの場合

腰痛症で来院されたIさん(男性、30歳)は2、3ヶ月前からお酒を飲んだ次の日に胃がもたれるようになりました。

最近では食欲もなくなりいつも胃もたれが続いているそうです。

病院の胃カメラ検査では異常がなかったため「運動不全型の機能性胃腸症」と診断されたそうです。
今回は腰痛症の治療のために来院された際に問診で胃もたれを訴えられ、腰痛症と胃もたれ(機能性胃腸症)を同時に治療することになりました。

運動不全型の原因は

運動不全型の機能性胃腸症で胃もたれが起こる原因はストレスが、自律神経に強く作用して、胃の蠕動運動や胃酸の分泌に大きな影響を及ぼすためです。胃の蠕動運動が低下すると消化する働きが低下して、食べ物が長く胃の中にとどまるようになります。そのため「胃がもたれる、重苦しい」といった症状が起こってきます。

Iさんのお腹を腹診しますと胃のあたりでチャプン、チャプンと水が溜まっている音がしました。これは、食べ物が十分に消化できずに胃壁がむくんでいる状態です。また、胃の蠕動運動も弱まり食べ物を十二指腸に送り出す力も弱まります。

Iさんの鍼灸治療は、腰の治療に加え、胃壁のむくみを改善させる目的で照海(内くるぶしの下)、胃の蠕動運動亢進のために足三里(ひざのした)に鍼をしました。鍼をするとすぐに胃が動き始めました。10分後照海、足三里に灸を3壮すえました。

1週間後来院されたときは腰も軽くなり胃に水が溜まっている音も小さくなっていました。この日も同様に治療を行いました。
2週間後に来院された時には腰痛も、胃もたれもすっかり良くなりました。今は月に1回健康管理のために鍼灸治療を続けられています。

ケース2胃痛のSさんの場合

Sさん(女性、40歳)は営業職をされています。肩こりがきつく疲れがとれないと訴えられ来院されました。

お話を聞くとノルマがきつく夜遅くまで仕事をしているそうです。また、月末のノルマ達成前や上司の前で発表するときなど胃がキリキリ痛むそうです。胃潰瘍が心配になり病院を受診され「潰瘍症状型の機能性胃腸症」と診断されたそうです。

潰瘍症状型とは

潰瘍症状型とは胃に病変がないのに胃潰瘍のような胃の痛みがあるケースです。
潰瘍症状型が起こる原因としては、過剰な胃酸の分泌があげられます。本来胃酸は食事をしているときに活発に分泌されます。ところが空腹時胃酸が多量に分泌されると胃の粘膜は直接胃酸にさらされます。

この過剰な胃酸の分泌の引き金となるのがストレスです。強いストレスを受けるとストレスに抵抗するために副腎皮質ホルモンが分泌されます。その影響で空腹にもかかわらず、胃酸の分泌が促進されてしまいます。またストレスが自律神経にも影響して胃の粘膜が弱くなります。胃の粘膜が弱っているところに胃酸が多量に分泌されますから胃の粘膜には強い刺激が加わります。そのため胃の痛みを起こしやすくなるのです。

そこでSさんの鍼灸治療は肩こりの治療に、胃酸の分泌を調整する目的で中脘(おへそとみぞおちの間)、副腎皮質ホルモンの分泌を調整する目的で腎兪(腰)、自律神経の調整のために百会(頭の頂点)をプラスしました。

上記のような鍼灸治療を週1、2回、2ヶ月継続したところ徐々にですが元気が出てこられました。初診から4か月が経過したころにはすっかり元気になりました。

英語で胃のことをガッツといいます。胃が弱っているとガッツが出ません。Sさんは鍼灸治療を継続することにより、胃の調子が良くなりストレスに負けない「ガッツのある」女性になったのです。現在は月2回、定期的に鍼灸治療を受けられています。

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