首の後ろのツボにお灸したら寝つきがよくなった首肩こりの患者さんの例南大阪鍼灸所

 category : 精神疾患 

首肩こりの50歳代男性が天柱・風池のお灸で寝つきがよくなった症例報告

50代男性

首肩から前腕にかけてのこりがある。ここ一ヶ月ほど週に数回来院されている

治療

局所を中心に治療している。先日、患者さんから「寝つきがよくなった」といわれた。

よく聞いてみると、後ろの頭と首の間にあるツボの天柱・風池のお灸を時々行うのだが、「首の後ろ側のところにお灸すると夜よく眠れる」ということのようです。

主訴の首肩こりの方はまぁまぁというところです。

所長コメント

患者さんから思わぬ治療効果をいわれ、治療者の方が驚くことがよくあります。これは、その典型的な例でしょう。

不眠があったり、心労などのある方は、天柱~風池、あるいはそれらのやや上方のこりが強い人が多いように思います。

脳の仕組みで、あっちが痛い、こっちがこっているなどがあったりしますと、人によっては覚醒してしまいなかなか眠れないという状態となるわけです。

筋肉のこりなどは自覚される場合もありますし、首肩こりなどでも自覚されないこともあるように思いますが、筋肉が緊張しているという情報は脳に伝わっていますので、それによって覚醒の状態が保たれることもあるようです。

難しく考えますと、天柱~風池のお灸でその部の筋の緊張がゆるんだことで、覚醒状態をもたらすような刺激が軽減して眠れるようになったというところでしょうか。しかし、注意したいのは、首とか頭の刺激をするとそれによって覚醒がもたらされるのか、かえって眠れなくなってしまう人もたまにいらっしゃいますので、それは覚えておいた方がいいと思います。

不眠の治療でよく使うツボにかかとの中央の失眠というツボがありますが、このツボをいろいろ追究しておりましたら、首の後ろ側~頭の後ろ側の筋の緊張をゆるめたり、圧痛を軽減する働きが意外と強いという印象を持ちました。1例だけでしたが、後頭神経痛が失眠のお灸だけで軽快してしまった例もあります。

それまでは、「失眠は、何となく不眠にいいことのあるツボだ」と思っていましたが、天柱~風池あたりの緊張をゆるめることで不眠を改善するのではないかと思っています。

ついでですので失眠を発展させますと、足のこむら返りや前腕の筋のひきつれにも効きますし、背部の筋の緊張をゆるめたり、太ももの前の筋肉の緊張をゆるめる働きもあります。

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