いびきに注意しよう南大阪鍼灸所
ぐっすり眠ったつもりでも
夜中ぐっすりと眠っているつもりでも、いびきをかいている人は注意しましょう。
いびきは音によって周囲の人が迷惑するだけではなく、自分自身の体にも多大な悪影響を与えています。いびきとは体の危険信号なのです。
いびきの原因
睡眠中は誰でも、舌やのどの筋肉がゆるんで、空気の通る路(気道)が狭くなります。
さらにアルコールや肥満、鼻やのどの病気、睡眠剤などによる影響で、より筋肉がゆるみ気道が塞がって、一層狭くなってしまいます。
狭くなりすぎた気道に空気が通ると、粘膜が振動し、いびきの発生となります。
いびきがひどくなってきたら
いびきがひどくなってきたら、家族の人にも協力してもらって、次のことに注意します。
- ①大きないびきをかいていないか?
- ②いびき(呼吸)が途中で止まっていないか?
- ③昼間いつも眠くないか?
- ④朝起きると頭痛がしないか?
以上の症状が1つでもある場合には、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があるので、注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠中に気道が完全に塞がってしまい、呼吸が止まっている状態(無呼吸)と、呼吸をしている状態(多くの場合、いびきを伴う)が交互に、断続的に繰り返される病気です。
一晩(7時間)に10秒以上の無呼吸が30回以上起こる、あるいは1時間当たりの無呼吸の回数が5回以上の場合を「睡眠時無呼吸症候群」と定義しています。
気道が狭くなるだけならまだいいのですが、完全に塞がってしまうと、酸素が不足する状態になります。そうなると、脳が目をさまし、呼吸するように促さなければなりません。
体は寝ているのに、脳は起きている状態になり、まとまった質の良い睡眠がとれません。その結果、集中力、活力に欠け、交通事故などの重大な事故を起こしやすくなります。
また、心臓や肺、脳などにより一層の負担をかけるため、高血圧や心筋梗塞、脳卒中などの合併症をひき起こす可能性があります。
治療法
いびきの治療法として、マウスピースや手術などで、睡眠時の気道を広げた状態のまま維持させる方法があります。
また、多くの患者さんに最も有効なのが、「CPAP(シーパップ)」と呼ばれる装置を使うことです。睡眠中に一定の圧力のかかった空気を、鼻から送り込むことで気道を広げます。安全で体にかかる負担も少なく、健康保険の適用が可能です。
子どもの場合は、鼻やのどの病気が原因であることが多いので、手術をして根本の原因を絶ってしまうことが最も有効です。
家庭での養生法
専門的な治療と並行して、次のことに注意が必要です。(風邪や花粉症などによる鼻詰まりを起こした場合、口呼吸となり、いびきを起こしやすいので注意しましょう。)
- ・仰向けで寝ると気道が塞がりやすいので、横向きで寝るようにしましょう。
- ・アルコールはのどや舌などの筋肉を緩める働きがあるので、控えるようにしましょう。
- ・肥満が原因で気道が狭くなる人は、ダイエットが効果的です。
また、いびきをしたときに起こしても、あまり治療に際して効果がないので、やめた方が賢明です。
東洋医学での考え方
東洋医学での考え方では、「肝」はすべての筋肉とその動作をつかさどっていると考えられています。したがって、「肝」の働きが弱り、そのことで舌やのどなどの筋肉がゆるみ、いびきの原因の1つになっていると考えられます。
また治療に際しては、「肝」などの原因となるものだけでなく、呼吸全般をつかさどる「肺」も昼夜を問わず働いているため、働きすぎの状態になっています。この「肺」もしっかりと治療することが重要です。
(ここでいう「肝」「肺」は東洋医学独特の考え方によるもので、実際の肝臓などとは別です)
ツボ療法で元気になろう!
1日数回、円を描くように押し揉みしてください。
太淵(たいえん)
場所…手首を曲げたときにできるシワの上で、親指の脈が触れるところ
効能…呼吸困難、咳、くしゃみ