心不全南大阪鍼灸所
心臓の働きが低下
心不全とは病名のことではなく、心臓の働きが低下し十分な量の血液を全身に送り出せない状態のことをいいます。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしています。しかし心臓に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まったり心臓の壁が厚くなったりすると、心臓のポンプ機能が悪くなります。
心不全の原因
一般に心臓の働きは高齢になるほど低下し、病気が加わるとさらに悪化します。心不全の主な原因となる病気には次のものがあります。
◎心臓の病気…狭心症や心筋梗塞のほかに、心臓の筋肉に障害が起こる心筋症、心臓の弁に障害のある心臓弁膜症など心臓のどこかに異常が発生すると心不全になる可能性か高まります。
◎高血圧…日本には高血圧がある人が4300万人ほどいると推測され、また血圧の管理が悪い方が心不全になる可能性があるといわれています。
心臓は膨らんで血液を溜めたあと縮んで全身に血液を送り出します。高血圧の状態が続くと血管が硬くなってしなやかさが失われ、いわゆる動脈硬化になります。するとスムーズに血液を送り出せなくなります。こうなると心臓はより強い力で血液を送り出そうとするようになり、その力に耐えられるように心臓の筋肉の壁が内側に厚くなります。
この状態になると心肥大と言われます。心臓の壁が厚くなると、厚いゴムがなかなか膨らまないのと同じように心臓は拡がりにくくなります。
心不全のサイン
心不全が軽い場合は、日常生活に影響するほどの自覚症状がない方もおられます。
しかし軽症の心不全では、平らなところは問題なく歩けますが、階段や坂道を上がったり重いものを持ったりして心臓に負担がかかると息切れが激しくなります。
この時点で気付いて医師に相談することが重要です。
心不全が進行すると、平らなところを歩いていても息切れをしたり、仰向けになって寝ると咳が続いたり、突然息苦しくなって目が覚めたりするようになります。
さらに病状が進むと、心臓に戻る血液が停滞するため横になると息苦しくなり、身体を起こすと楽になります。このときにぜんそくのようにヒューヒュー音がする場合は、直ちに入院治療が必要な場合もありますので注意が必要です。
心臓の機能が落ちて血の巡りが悪くなると顔や足がむくみます。さらに進行すると腸や胃にもむくみが出て、食後にお腹が張る、食欲が落ちるといった状態が出ます。まただるさや疲れやすさといった症状に進んでしまうこともあります。
心臓の機能は一旦悪化すると治療をしても完全に元には戻らない場合がほとんどです。しかも悪化するほど命の危険が高まります。心不全のサインに気づいたら早めに循環器内科などの医療機関を受診することが大切です。
はり灸治療での心不全の診方
はり灸治療では、まず心臓の負担を少しでも和らげ心臓の働きを楽にするために、身体の余分な水分を尿として排出するツボをしようします。
また、自律神経のバランスをとり、末梢循環の血行改善のために手足のツボを使用します。
その他心不全のサインでもある疲労感・脱力感、食欲不振など患者さんの一人ひとりの症状に合わせて治療し、QOLの向上を図ります。
ツボ療法で元気になろう!
失眠(しつみん)
場所…かかとの中央
効能…身体の余分な水分を排出。
安眠など