貧血南大阪鍼灸所
鉄欠乏性貧血
貧血とは、血液中のヘモグロビンの量が減少した状態のことです。ヘモグロビンは、酸素を身体全体に運搬する重要な働きをしている為、ヘモグロビンが減少すると全身が酸欠状態になり、様々な症状が現れます。
貧血の多くは、ヘモグロビンの主成分の「鉄」が不足することで起こる「鉄欠乏性貧血」です。通常、鉄は「貯蔵鉄」として体内に蓄えられています。しかし、女性においては、月経などにより鉄不足の傾向にあると考えられており、既に日本の女性の約1割が鉄欠乏性貧血であるともいわれています。
そのうえ、ダイエットで偏食や欠食をすると月経が止まり、出血はなくなるものの食事からの鉄補給が減り、いっそう貧血が起こりやすくなります。鉄は体内でつくることが出来ません。そのため、食事から摂取する必要があるのです。
また、妊娠中には胎児が母体の鉄を消費し、出産においても大量の血液が失われる事があります。母乳にも鉄が含まれており、女性には鉄不足になる条件が揃っています。
しかし、痔や胃潰瘍、ガンなどの病気による出血が原因で貧血が起こることもあるため、「女性に貧血はつきもの」と諦めてしまうのも問題です。
鉄を十分に補給しても、症状が改善しない場合には、必ず一度医師に相談してみましょう。
症状
鉄欠乏性貧血のチェック
上の項目で、貧血症状がないかチェックしてみて下さい。この他にも、最近では「薄毛」「抜け毛」なども起こることがあると考えられています。貧血を放置すると、血液中の酸素が減り、心臓に負担がかかって「心不全」を発症することがあります。また、心臓や脳への酸素の供給量も減るため「狭心症」「記憶力の低下」などが現れたりします。
鉄欠乏性貧血は徐々に進行するため、身体が慣れ、症状に気付かないことがよくあります。特に高齢者の場合、周囲も「加齢のせいだ」と見過ごしてしまいがちなので、注意が必要です。
治療と食生活
まず原因を調べ、胃腸の潰瘍やガンから貧血が起こっていた場合は、その治療を行います。
鉄欠乏性貧血の治療では、体内に吸収されやすい鉄を含む「鉄剤」を使用して、血液中の鉄と、貯蔵鉄を補います。約2~3週間で鉄が補充されて症状が改善します。しかし、その時点では、「貯蔵鉄」までは補充されていないので、医師の指示のもと、3~6ヶ月間は飲み続けることが必要です。
また、治療だけでなく、食生活を見直すことがとても重要です。食物に含まれる鉄には、動物性の物に含まれる「ヘム鉄」と、植物性の物に含まれる「非ヘム鉄」があります。ヘム鉄の方が吸収されやすいのですが、両方一緒に摂ることで、効率よく吸収することが出来ます。また、「ビタミンC」を合わせて摂れば、更に吸収が良くなります。
鍼灸治療の効果
「食が血となり肉となる」という言葉がありますが、これは東洋医学の考えと一致するものです。血液が作られる為には胃腸や肝臓などの内臓が元気に働いている必要があります。
東洋医学では、貧血のことを「血虚」といい、食事制限などによる栄養不足や、消化器の機能低下によって消化吸収がうまくできないことなどが原因にあげられます。精神的ストレスによって血虚になることもあります。
鍼灸治療で、ストレスなどで疲れた身体のバランスをとり、弱った消化器の働きを改善することで、貧血を改善していきます。
ツボ療法で元気になろう!
【三陰交・さんいんこう】
場所:足の内くるぶしの上、指4本のところ。
効能:貧血、冷え、生理不順など。