メニエール病南大阪鍼灸所
ぐるぐるめまい
めまいに耳鳴りや難聴を伴う病気のひとつに「メニエール病」があります。
メニエール病では、自分や周囲がぐるぐる回るような回転性の激しいめまいを繰り返します。めまいのほかに、耳鳴りや低音域の難聴、耳の詰まったような感じなどを伴います。めまい発作の起きる頻度はさまざまで、2~3日おきの人もいれば、年に数回の人もいます。いったん発作が起こると、20分から数時間と比較的長く続きます。場合によっては、一日中めまいを感じ続けることもあります。メニエール病は、初期の段階できちんと治療を受ければ、比較的治りやすい病気です。ただし、病気が進行すると聴力が低下して改善しにくくなるため、めまいや聴覚にかかわる症状があり、メニエール病が疑われる場合には、なるべく早く受診しましょう。
メニエール病の原因
耳の奥の内耳には、平衡感覚を担う三半規管や、音の情報を感じとる蝸牛があります。三半規管と蝸牛の内部はリンパ液で満たされています。そのリンパ液には、内リンパ液と外リンパ液の2種類があります。
メニエール病では、何らかの原因で内リンパ液が溜まり、“水ぶくれ”のようになります。そして、水ぶくれのような部分が三半規管や蝸牛を圧迫するために、めまいや耳鳴り、難聴が起きると考えられています。
内リンパ液が溜まる原因は、はっきりとはわかっていませんが、ストレスや疲労が大きく関係していると考えられています。ストレスや疲労により、ホルモンバランスが崩れ尿が出にくくなり体内に水分が溜まり、内リンパ液も溜まりやすくなると言われています。
メニエール病を発症しやすいタイプの人がいることがわかっています。それは、几帳面で神経質な人や疲れている人、やせ気味の人や睡眠不足の人に、発症しやすいとされています。
メニエール病の検査
○聴力検査……耳の聞こえが悪いかどうかや、その程度を調べます。メニエール病では、初期には低い音域の音が聞こえにくくなり、症状が進行すると、だんだん高い音域の音も聞こえにくくなります。
○眼振検査……「フレンツェル眼鏡」という特殊な眼鏡を使用し、めまいに特徴的な「眼振」といわれる目の細かい動きを確認します。眼振検査では、どちらの耳が悪いのか、悪化しているのか治癒に向かっているのかも、判断できます。
メニエール病と突発性難聴の違い
メニエール病と症状が似た病気に、突発性難聴があります。ぐるぐる回るめまいと、難聴、耳鳴りが共通する症状ですが、その特徴に違いがあります。
○めまい……メニエール病では、疲れたときなどに繰り返しめまいが起きます。突発性難聴では、突然1回だけ起こることが多いです。
○難聴……メニエール病では、耳が詰まった感じがして、初期は低音が聞こえづらく感じます。突発性難聴では、何となく聞こえづらい程度のこともあれば、全く聞こえなくなることもあります。
○耳鳴り……メニエール病では、ブーンと低い音が聞こえます。突発性難聴では、キーンと高い音が聞こえます。
メニエール病の治療
生活習慣の改善が基本
○十分な睡眠をとる……疲れを溜めないようにしたり、疲労を回復させるために十分な睡眠をとることが大切です。
○軽い運動を行う……無理のない軽い運動で気分転換し、ストレスを解消します。
○塩分のとりすぎに気をつける……塩分をとりすぎると、体内の濃度調整のため体内に水分が溜まりやすくなります。
○適度に水分を補給する……水分摂取を控えると、かえって体内の水分が排泄されにくくなります。適度に水分を補給することが必要です。
薬物療法
利尿薬や循環改善薬、ステロイド薬などが使われます。
手術療法
薬物療法を行っても効果が得られない場合には、手術が検討されることもあります。手術は、内リンパ液を吸収する働きのある「内リンパ嚢」という袋を切開して、内リンパ液の排出を促す「内リンパ嚢開放術」があります。また、「前庭神経」を切断する手術が行われることもあります。
鍼灸治療
鍼灸治療では内リンパ液が溜まりにくいように、体内に余分に溜まった水分の排泄を促すツボを使い治療していきます。
原因に関係しているストレスを軽減するツボも組み合わせて内リンパ液が溜まりにくいようにしていきます。
ストレスや疲労により体のバランスが乱れているのに対して、全身治療によりリラックスさせ体のバランスの乱れを整えます。
ツボ療法で元気になろう!
【水分・すいぶん】
場所…おへその上約3cmのところ