足のお灸で椎間板ヘルニアによる脚の痛みが改善した例南大阪鍼灸所

 category : 腰下肢 

マラソンの練習をしている28歳の男性の症例報告

28歳男性、週2回マラソンの練習をしており、6日前の練習後から両方のお尻に軽い痛みを感じていました。しかし、ただの筋肉痛だと思っていたそうです。

3日前に右のおしりから脚への痛みに変化しました。痛みはしだいに強くなり、昨夜は痛みのため、あまり眠れなかったそうです。

痛くて仕事を休み来院されました。痛みは横になると少し楽になる程度で、咳やくしゃみの時に痛みが強くなるそうです。SLRという脚をまっすぐして上げていくテストでは60度で痛みが強くなり陽性となりました。右を上にベッドに横になって寝てもらいましたが、痛くて足のやり場もないという感じで右足を絶えず動かされていました。足にあるツボの太衝(右)と僕参(右)を押さえると強い痛みがありました。

治療

治療は、まず太衝(右)と僕参(右)にお灸をしました。太衝のお灸は「あちー」という感じで熱さを感じたそうなのですが、僕参のお灸は「熱さを全く感じません」とのことでした。そこでさらにお灸を続けると、さっきまでしきりに動かしていた右足が動かなくなりました。

10回目位に「少し感じます」と患者さんは言い、とても気持ちが良さそうでした。さらにお灸を続け、15回目位に「熱くなりました」と患者さんは言いました。押さえて痛かったところを再び押してみると痛みが大きく軽減していました。

患者さんに立ってもらうと、「さっきと全然違います」と言って喜んでいました。そこで、太衝(右)と僕参(右)に皮内針という小さな鍼を入れて、その日の治療を終えました。

翌日の朝、また痛そうな格好で来院されました。聞いてみると「昨日は家に帰るまではよかったが、またすぐに痛くなってきた」とのことです。今日は、右足の親指あたりにしびれもあるということでした。

その日は、前日と同様の治療の他、腰と右のおしりに皮内針を入れました。治療効果は前日ほどではありませんでしたが、少し楽になったようです。その後、この患者さんは週に2回ほど通院されております。症状は徐々に軽減してきていて、お仕事にも行かれています。「お灸をすると、不思議としばらく楽になります」と患者さんは言っておられます。

この患者さんは途中で整形外科へ行きました。そこでMRI検査を受けたところ、椎間板ヘルニアと診断されたそうです。整形外科のお医者さんには「しばらく様子をみましょう」と言われたそうです。

所長コメント

知覚・筋力の低下・腱反射などはいかがだったのでしょうか。また疼痛部位も、もう少し具体的にわかるとより病態がはっきりするような気がいたします。MRIの所見もありますし、SLR陽性、咳やくしゃみでの増悪もありますので椎間板ヘルニアと想定して話を進めます。

私も経験がありますが、椎間板ヘルニアであっても鍼灸治療が非常によく即効することがあります。今回の症例も即効のあった例といえるでしょう。

最初の治療は非常によく効いているので、太衝と僕参のお灸は続けた方がいいように思います。ただし、週に2回だけ来て頂いてその時だけお灸をするのはすこし頻度が少ないような気がいたします。それに効果が薄くなっているようですし、この方は仕事もされているでしょうから、自宅で自分で毎日、太衝と僕参のお灸をしたほうがいいと思います。自分でお灸するにはちょうどよい部位です。

また、殿部・下肢も痛みがあるでしょうから、その部位にも圧痛があると思います。週に2回治療に来て頂いたときはそこを含め、腰部まで治療をするのが効果的だと思います。

腹診などもして、腹部の軟弱さや圧痛や硬結などがあった場合は、その部位への治療も加えるとよいことがあります。代田文誌先生のご著書だったとおもいますが、「坐骨神経痛には中極を用いる。膀胱経の募穴だから」という記載があったように記憶しています。

私も過去に腰椎椎間板ヘルニアの所見のそろっている患者さんで、中極を押圧するとSLRが10度→60度に変化した例があります。そして、中極にお灸を10壮ぐらいすえてみたところ、温かい感じが大腿後側から下腿後側まで伝わり、その場で症状が7~8割軽減した経験があります。それからは、坐骨神経痛や腰椎椎間板ヘルニアやただ単にSLRテストで上がりにくい人を見つけ、腹部のあちこち押して改善する部位を調べてみました。

そうしますと、中極・関元・天枢・中脘・膻中・期門など、人によって異なりますが、腹部のツボの押圧でその場で下肢後側のつっぱりや痛みの改善することが多くありました。

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