胃兪南大阪鍼灸所
足の太陽膀胱経:胃兪(いゆ)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経(胃経の兪穴) |
取穴部位 | 第12胸椎・第1腰椎棘突起間の外1寸5分に取る |
筋肉 | 広背筋、腰背腱膜 |
運動神経 | 胸背神経 |
知覚神経 | 胸神経後枝 |
血管 | 肋間動脈 |
解説
胃兪穴は背骨の胸椎と腰椎の移行部から外に指の幅2本分離れたところに取穴する経穴です。
移行部といってもわかりにくいですので、背中と腰の間あたりで一番下の肋骨を探してみましょう。手に触れる一番下の肋骨は第11肋骨ですのが、その先端のある高さはだいたい移行部と同じなので、この高さのラインで押さえるとこたえる場所が胃兪穴になります。
この胃兪穴は胃の裏側にあたり、胃の疾患を治す要穴なのでこの名が付けられたと言われています。
- 『十四経発揮』:第12椎の下に在り
- 『甲乙経』:第12椎の下の両傍各1寸5分に在り
この胃兪穴は胃経の背部兪穴ですが、この兪に対する募穴として中脘穴があります。どちらも胃の調子を整えるのに重要とされています。
基本的に東洋医学では胃と脾はともに「消化吸収」の働きをしているといわれています。そのため、脾兪と胃兪は同じような効果があるので、実際の臨床ではその場で触り、反応が強い方を選んで治療に用いています。
治療例として中脘・内関・足三里と組み合わせて胃痛を、脾兪・中脘・建里・下脘・足三里・四縫と組み合わせて消化不良を、中脘・内関・三陰交と組み合わせて慢性胃炎の治療を行います。
効能
- 胃痛
- 胃炎
- 胃潰瘍
- 胃下垂
- 消化不良
- 食欲不振
- 胃痙攣
- 胃アトニー
- 心窩部痛
- 腹脹
- 口渇
- 腰背部のはり