めまい南大阪鍼灸所
突然起こる強いめまい!
めまいを起こす病気は様々ですが、約7割は耳の病気です。その中で、耳鳴りや難聴を伴わず、突然激しいめまいが起こる代表的な病気が『良性発作性頭位めまい症』と『前庭神経炎』です。
特に『良性発作性頭位めまい症』は、めまいを起こす病気の中で最も多くみられます。しかし最近では、発症の原因に生活習慣が深く関わってきていることが分かってきたため、予防も可能になってきています。
今回は『良性発作性頭位めまい症』についてのお話です。
耳は、「音を聞く」以外に、「体の平衡を保つ」という重要な働きをしています。この働きをつかさどるのが、「三半規管」と「耳石器」です。良性発作性頭位めまい症は「三半規管」の異常により起こります。
三半規管の中はリンパ液で満たされ、その中は、耳石器から剥がれ落ちた「耳石」や、三半規管内で代謝された「老廃物」などが浮遊しています。通常、これらの異物は頭を動かすとリンパの流れにより処理されますが、頭を動かさない生活をしていると、異物が次第に増え、この状態で頭を動かすと、異物がリンパ液の流れを乱してしまい、めまいが起こります。
めまいは、グルグル回っているような「回転性めまい」で、時間は数秒から2分間程度です。頭を動かした時に起こります。まれに「吐き気」を伴います。
予防方法
生活習慣と深く関係しています。
「仕事柄同じ姿勢をとり続ける」「あまり運動をしない」「休日は寝ていることが多い」といったように、日常あまり頭を動かさないでいると、めまいは起こりやすくなります。
逆に、頭をよく動かす生活は、めまい予防に繋がります。デスクワーク中、途中で軽く頭部の運動をしたり、ラジオ体操のような全身運動を適度に行う習慣をつけることをお勧めします。
治療方法
平衡感覚の乱れは、眼振(がんしん)となって現れます。最近の検査では、眼振チェックすることで、三半規管のどの部分に異常があるか、左右どちらの異常かが判断出来る様になってきています。これらが分かると、「浮遊耳石置換法」という三半規管から耳石を追い出す理学療法を行います。患者さんによっては、外来で一回この治療法を行うだけで治ってしまう場合もあります。症状が長く続いている場合は一度、耳鼻科を受診することをお勧めします。
薬物療法は根本治療ではなく、症状の軽減を目的とします。
運動療法は、リンパの流れを促して、異物を排出しやすくしてくれます。運動中にめまいが起こりやすいのですが、続けるうちに改善されます。
鍼灸治療の効果
東洋医学でいう「水毒」症状の代表としてめまいが起こる事があります。油っこい物、甘い物の食べ過ぎ、冷たい物の飲み過ぎ等が消化器系の働きを弱め、胃内停水といって、胃の中で水がポチャポチャした状態になります。こういう状態を水毒といい、身体の中の水分代謝が悪くなります。これにより、内耳も水ぶくれの状態になり、めまいを起こしやすくなります。臓腑でいえば「脾」が関係しています。
一度、鏡の前でアッカンベーをしてみてください。舌がなんとなくボテッとしていて、舌先に歯のあと痕があるようだったら、体に余分な水分が溜まっている為、めまいが起こったといえます。
ツボ療法で元気になろう!
照海(しょうかい)
場所:内くるぶしの突起から、手の親指幅だけ下がった所に取ります。