咽喉頭異常感症南大阪鍼灸所

 category : 耳鼻咽喉科系疾患 

のどの異常感

のどがムズムズする・イガイガするなどといった、のどの異常感を訴える人が近年、増えています。このような症状を咽喉頭異常感といいます。のどは空気と食物の交通整理や、発声をになう部分であるので、それだけ刺激を受けやすく、異常を感じやすい部分だといえます。

どんなとき起こる?

のどの異常感は、咽頭・喉頭がん、声帯ポリープ・慢性咽喉頭炎・扁桃肥大などの病気の症状として起こります。また、最近では、貧血やホルモン分泌異常・胃腸障害などの全身的な病気でも起こる場合があることがわかってきました。

その他に、鼻やのど・気管などの、空気の通り道にアレルギーが起こる、気道アレルギー、胃液の逆流により、のどに炎症を起こすと考えられる逆流性食道炎なども、注目されています。

異常感と異常感症?

特に原因となる病気もないのに、のどの異常感を訴える人もいます。これを『咽喉頭異常感症』と呼び、病気にともなって起こる咽喉頭異常感とは区別されています。

咽喉頭異常感症は男女ともに、中高年に多く見られます。

特に40~50歳代の更年期にあたる女性の場合は、体内のホルモンバランスの乱れが一因であるとも言われています。一方、中高年男性は咽・喉頭がんや食道がんなどの悪性腫瘍を心配するあまりに引き起こされると考えられます。

また、仕事や家庭でのストレスが引き金となることもあります。

鑑別ポイント

のどの異常感がある場合、まず、問診で症状を確認します。特に原因となる病気が見つからない咽喉頭異常感症と、病気が引き起こす異常感とでは、症状の訴えに違いが見られます。

また、決して多い病気ではありませんが、最も注意が必要なのが、がんです。4〇歳以上でタバコを吸うか声がしわがれるかなど、がんの可能性についても詳しく聞かれます。問診のあとには内視鏡・精密検査などが行われ、何らかの異常が認められれば、その病気の治療に移ります。

心配し過ぎない!

のどの異常感を訴える患者さんで、実際にがんやポリープ、炎症など、病気が見つかる場合は数%以下です。90%以上の人では、原因となる病気は見つかりません。

精密検査の結果、異常がなければ、「病気は何もないんだ、大丈夫だ」と自分に言い聞かせることも大切です。実際に4分の1程度の患者さんには、検査結果に納得することで、症状の消失がみられます。残りの患者さんには、抗不安薬や心理的な治療も試みられます。

日常生活の注意

咽喉頭異常感症にはこころの問題が深く関与していることもあります。症状の根底にある精神的ストレスを取り除かない限り再発する可能性があります。問題点を見極め、根本的な解決に努めることが必要です。

また、のどが乾燥すると、違和感や異常感が増殖するため、うがいやマスクをする・水やお茶を飲む・のど飴をなめるなども、症状の軽快に役立ちます。

鍼灸治療の効果

咽喉頭異常感症を東洋医学的に捉えると、肝・腎・肺の病であると考えます。これらは、現代医学にいう、肝臓・腎臓・肺とは異なる概念です。

肝とは自律神経などをつかさどるといわれ、ストレスに大きく影響されます。腎とは、生殖・成長・水分代謝をつかさどり、老化などに関係しています。肺は現代医学と似たもので、主に呼吸器などをつかさどります。

鍼灸治療では、肝・腎・肺の働きを促進するようなツボを刺激、のどの状態を整えていきます。

自分でできるツボ療法

期門(きもん)

場所:みぞおちに親指の付け根を当て、そこから、肋骨に沿って親指を伸ばし、指の先端が当たるところ。

効能:肝の働きを整え、自律神経を調節する。

第七頚椎傍(だいななけいついぼう)

場所:首を前に倒したときに、最も後方に飛び出た背骨の両脇にとる。

効能:のどのイガイガ感、痛みなど。

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