養老南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
手の太陽小腸経:養老(ようろう)
基本情報
所属経絡 | 手の太陽小腸経(郄穴) |
取穴部位 | 陽谷穴の上1寸で、尺骨茎状突起と尺骨頭の間の陥凹部に取る |
筋肉 | 尺側手根伸筋腱 |
運動神経 | 橈骨神経 |
知覚神経 | 尺骨神経浅枝 |
血管 | 背側手根枝(尺骨動脈) |
解説
養老穴は手首のシワの少し上で、尺骨頭の下に取穴します。ポコッと出ている骨のでっぱりのすこし下外側に取りましょう。
古代中国の長寿健康法として、「50歳になったら絹織物で体を温め、70歳になったら肉を食さなければ体は温めなければいけない」といわれていました。これは鍼では補法、灸ではじっくり温めるということになります。そこで老化からくる眼の疾患、肘や肩の痛みを治すのに用いられていたこの経穴は養老穴と名づけられました。
- 『十四経発揮』:手の踝骨の上、一空に在り。腕後一寸陥中に在り
- 『甲乙経』:手の太陽の郄。手の踝骨の上の一空。腕後1寸、陥なる者の中に在り
空とはくぼみのことを指しています。尺骨茎状突起の中央部に溝のような陥凹部があるのでそこに取穴します。
養老穴は小腸経の郄穴とされています。手指、腕関節、肘関節の痛みなどに対して用いられます。外関・陽池と組み合わせて下垂手や腕関節痛の治療を行ないます。
その他、手三里・合谷と組み合わせて吹き出物やニキビ、リウマチなどの治療にも使用されます。
効能
- リウマチ
- 上腕神経痛
- ニキビ・吹き出物
- 手指の痛み
- 手関節痛
- 肘関節痛
- 下垂手