隠白南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
足の太陰脾経：隠白（いんぱく）
基本情報
| 所属経絡 | 足の太陰脾経（井木穴） |
| 取穴部位 | 足の第１指内側爪甲根部、爪甲の角を去ること１分に取る |
| 筋肉 | |
| 運動神経 | |
| 知覚神経 | 浅腓骨神経 |
| 血管 | 第１背側中足動脈の枝 |
解説
隠白穴は足の第１指の爪の根元の角に取穴します。このとき、内側の角が隠白穴にあたります。
「隠」には隠す、蔵すという意味があり、龍が身を潜めて隠れている様子を指しています。「白」は赤白肉際のことで、足の母指の内側端で爪甲の角に隠れているということから、隠白穴の名の由来が来ているといわれています。
また、別名として「鬼塁（きるい）」「鬼眼」などと呼ばれることもあります。
- 『十四経発揮』：足の大指の内側の端に在り。爪甲の角を去ること韮葉の如し
- 『甲乙経』：足の大指の端の内側、爪甲を去ること韮葉の如きに在り。足の太陰の脈の出ずる所也、井と為す
- 『霊枢』：足の大指の端の内側也、井と為す
隠白穴は脾経の井穴とされています。井穴は救急医療などに用いられることがあり、隠白穴は意識不明の時の気付けにも使用されたりします。
また、脾は統血する臓といわれており、脾の健運作用が失調すると、血は経に変えることができなくなると考えられています。月経後も出血が止まらず、子宮出血になることもあります。このようなときに隠白穴を用いることがあります。
そのほか、関元や行間、人中などと組み合わせて血の巡りを良くしたり、関元・血海・三陰交と組み合わせて子宮出血の治療を行ないます。
効能
- 急性胃炎
- 胆石疝痛
- かん虫
- ヒステリー
- 子宮出血
