通里南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
手の少陰心経：通里（つうり）
基本情報
| 所属経絡 | 手の少陰心経（絡穴） |
| 取穴部位 | 前腕前尺側にあり、神門穴の上1寸、尺側手根屈筋腱の橈側に取る |
| 筋肉 | 尺側手根屈筋腱 |
| 運動神経 | 尺骨神経 |
| 知覚神経 | 内側前腕皮神経 |
| 血管 | 尺骨動脈 |
解説
通里穴は手首の内側の少し上にある経穴です。手首のシワの小指側にある神門穴から肘のシワ（肘窩横紋）の内端にある少海穴までが1尺（10寸）ですので、神門穴から少海穴に向かって1/10上がったところが通里穴になります。
「通」は通過するの意味です。この経穴は手の少陰心経の別枝が出る「絡穴」とされており、手の太陽小腸経が分かれ出るところです。ここから経気が表裏二経を通じさせているということでこの名がついたといわれています。
また、心臓のことを「虚里」ということから通里は心臓に通ずるとされ、心臓病に対して使用されます。
- 『十四経発揮』：腕後1寸陥中に在り
- 『甲乙経』：腕後1寸に在り、別れて太陽に走る
- 『霊枢』：腕後1寸、別れて太陽に走る
通里穴は心臓病の他にも内関・膺窓・乳根と組み合わせて心窩部痛や狭心症の治療に用いられます。
また、心臓病の時には通里穴の他にも陰郄・神門・霊道のいずれかに反応が現れることが多いです。
