腎兪南大阪鍼灸所
足の太陽膀胱経:腎兪(じんゆ)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経(腎経の兪穴) |
取穴部位 | 第2・第3腰椎棘突起間の外1寸5分に取る |
筋肉 | 腰背腱膜 |
運動神経 | |
知覚神経 | 腰神経後枝 |
血管 | 腰動脈 |
解説
腎兪穴は背骨の第2・3腰椎の外に指の幅2本分(1寸5分)のところに取穴する経穴です。
腰の骨の腸骨稜を左右で結んだ高さがおおよそ第4腰椎下に当たるので、そこから指の幅3本分上のところを第2・3腰椎とかんがえて取穴することもあります。
- 『十四経発揮』:第14椎の下に在り。臍と平かなり
- 『甲乙経』:第14椎の下の両傍角1寸5分に在り
- 『霊枢』:十四焦の間に在り
腎兪穴は「腎を治する所」と言わる背部兪穴で、この兪に対する募穴は京門穴になります。
腎兪穴は非常に効果の高い経穴として知られており、さまざまな疾患に対して用いられます。腎臓疾患を始め膀胱疾患や生殖器疾患などの他にも、神経疾患・消化器疾患・呼吸器疾患などに使用されます。
もともと東洋医学の考えでは「腎」は先天の気が宿るところとされています。後天の気は飲食物を取り入れることによって体内に補充できますが、生まれながらに母親から受け継いだ先天の気は総量が決まっています。この先天の気は加齢とともに少しずつ消費されていき、これがなくなることによって人間の活動量が低下していきます。
そこでこの先天の気の消耗を抑えるために腎の働きを整えることが重要になり、そのために腎経の兪穴である腎兪穴が使用されるのです。
内関・中脘・水分・気海・陰陵泉・足三里・復溜と組み合わせて腎炎などの腎臓疾患を、関元兪・関元・三陰交と組み合わせてEDや前立腺肥大などの治療を行います。
効能
- 腎炎
- 蛋白尿
- 糖尿病
- 膀胱炎
- 尿路結石
- 尿道炎
- ED
- 子宮内膜炎
- 膣炎
- 不妊症
- 月経不順
- ヒステリー
- 精神病
- 高血圧
- 脳卒中
- 半身不随
- 小児麻痺
- 坐骨神経痛
- 腰神経痛
- 股関節痛
- 腸骨下腹神経痛
- 消化不良
- 食欲不振
- 腸炎
- 下痢
- 嘔吐
- 喘息
- 心臓病
- 眼底出血
- 弱視
- 中耳炎