自律神経失調症南大阪鍼灸所
「自律神経失調症とは・・・?」
最近、よく耳にする自律神経失調症とは、内臓や器官に異常はなくても、心身のストレスによって、体の働きをコントロールしている自律神経の機能調和が崩れるために起こる病的な不調状態を総称した呼び方です。
自律神経とは、私たちの意思とは関係なく生活環境や、他からのストレスなどに対する変化に応じて体の働きを調節している神経です。交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経は体を活動的な状態にするよう働きかけ、副交感神経はリラックスしている時などに働いています。本来、状況に応じてどちらかが優位になることでバランスを保っていますが、過剰なストレスがかかるとバランスを崩し、それぞれの働きが乱れてくるのです。
自律神経は全身に張り巡らされているため、変調が起こるとさまざまな臓器や器官に症状が現れ、いくつもの症状が一見関連のない臓器に現れることが多いのです。
「ストレス状態を招きやすい心理的な背景としては・・・」
過剰適応タイプ
自分がストレス状態に陥っていることに気付かず、現状を乗り越えようと努力しすぎて、さらにストレスの深みにはまり込んでしまう。
神経症タイプ
ちょっとした状況の変化に、必要以上にストレスを感じてしまう。
抑うつタイプ
根本に「うつ」があり、身体状態が前面に現れている。いわゆる「仮面うつ病」の形を取ることが多い。
「さまざまな病気が隠れている・・・」
私たちの体と心は密接に結びついています。ストレスが続けば、体の働きを維持している自律神経やホルモン、免疫のシステムにも乱れが生じます。そんな中で一時的に自律神経失調状態になるのは、誰にでもあることです。
表面に現れているのは身体的な自律神経失調状態であっても、その奥にある原因はさまざまです。まず、症状の原因となっている身体的な病気がないことを確認することが大切ですが、病気がないとわかれば、自律神経の働きを乱している原因を探り、それに対処していくことが必要になります。
「治療」
自律神経失調症の治療では、まず薬を使って症状の軽減をはかりますが、ストレスが原因の病気では、薬はあくまで補助療法であり、根本的な治療にはなりません。時間はかかりますが、自分の考え方や行動を振り返り、ストレスを招いた原因を自覚して、修正していくことが最も大切です。
その他の治療では、鍼灸治療があります。鍼灸治療は、身体の痛い部分を治療するだけでなく、一緒に自律神経も整えてくれます。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
「鍼灸治療の効果」
東洋医学では、「気・血・水」の3つの要素が体内を巡ることで健康が保たれると考えられ、特に重要なのが「気」です。
「気」は、精神的な活動や体のさまざまな働きを維持している生命エネルギーと言われます。このような「気」の流れに異常が生じると、さまざまな病気が起こります。
「気」が不足した状態の「気虚」、「気」が逆流した状態の「気逆」、「気」の停滞した状態の「気鬱」などがあり、ストレスの多い現代人は、「気」の異常に注意が必要と言えそうです。
「やってみよう!ツボ療法!」
《膻中・だんちゅう》
場所・・・左右の乳頭を結ぶ線と、正中線(体の中心の線)が交わる所に取ります。
効果・・・精神を落ち着ける・ヒステリーを含む神経症・動悸、息切れなどの心臓疾患に
《労宮・ろうきゅう》
場所・・・手を結んで中指と薬指の先端が当たるところの中間点に取ります。