甘味は体を冷やす南大阪鍼灸所
猛暑の後に
10月△日、営業で外回りの仕事をされているTさん(40代・男性)が、肩こりの治療で一ヶ月ぶりに来院されたときのことです。
スポーツドリンクでお腹が冷えた?!
「Tさん、夏の外回りはつらかったですね」
「もう暑くて、暑くて仕事中スポーツドリンクばかり飲んでましたよ」
そういう会話をしながら、お腹を診ると、全体的に冷えて、特に下腹部が冷たくなっていました。
「最近おしっこが近くありませんか?」
「そうなんです。まぁ、自分では朝晩が寒くなったためと思っているんですけど」
「それだけではないですよ。夏にスポーツドリンクなどを飲み過ぎたために、お腹特に下腹部が冷やされたからです。」
「そんなに飲んでないですよ、1日500mlのペットボトル2本ぐらいですよ」
甘味は体を冷やす!!
「実は、その一本に30~40gの糖分が含まれているんです。そして、糖分は、体を冷やす作用があります。南国でできる果物、バナナやマンゴーなど熟すととても甘いものが沢山あります。南国の人々は、甘味(糖分)のあるものを食べ、熱い身体を内側から冷やしていたのです。」
「へエーじゃ私は毎日80g近くの糖分を摂っていたということ?」
冷たい飲み物・糖分・寒さのトリプルパンチ
「そうです、糖分は冷たくすると甘味を感じにくいのでスポーツドリンクなどには必要以上に多く入っています。Tさんは、体を内側から冷やし、そこにここ数日の朝晩の冷えでトリプルパンチを食らったというわけですよ。」
「単に気候のせいだけじゃなかったんだ」
そして、私は、いつも通りの治療に中脘(ちゅうかん)・関元(かんげん)・照海(しょうかい)のお灸をプラスし、その日の治療を終えました。
一週間後来院したTさんのお腹を診ると、だいぶ温かくなり、おしっこの回数も少なくなってきたとのことでした。
鍼灸治療は単に痛みを取るだけではなく、患者さんの様々な訴えを一つ一つ改善することによって、自然治癒力を高めていきます。