巻き爪・陥入爪南大阪鍼灸所
巻き爪・陥入爪
「巻き爪」とは爪の先端が曲がり、変形した状態のことで、靴が当たって痛みが起こることがあります。「陥入爪」は爪の先や端が皮膚に食い込んだ状態で、皮膚に炎症が起こり、化膿して激しい痛みが出ることもあります。どちらも足の親指に起こりやすく、両方が一緒に起こることもあります。
痛みが強いと、歩行が困難になることがあります。特に高齢者では、痛みのある足をかばいながら歩いてバランスを崩し、転倒する危険性もあるので、早めに対処することが大切です。
原因
・深爪…爪の形は、両端が皮膚に固定されて正常に保たれています。深爪をすると皮膚に固定されているところがなくなり、そこが内側に曲がりやすくなります。また深爪をすると切ったところに「棘」が残り、爪が伸びたときに棘が刺さって傷つき、炎症や痛みが起こりやすくなります。
・靴による圧迫…サイズの合わない靴や、つま先が細くかかとが高すぎる靴で指先が圧迫されると、爪に負担がかかって変形や炎症が起こることがあります。
爪の正しい切り方
正しい切り方
爪がある程度伸びたら、先端を皮膚から1mmほど残して、刃が直線状の爪切りでまっすぐ切るか、爪用のやすりをかけましょう。角は、やすりで少し落とすようにします。爪切りを使うと「つい切りすぎる」「爪が割れる」、あるいは「爪切りを扱うのが難しい」といった場合には、やすりを使って整えるようにしましょう。やすりでは、ガラス製や紙製のものが清潔に使えてお勧めです。
悪い切り方
・爪の角を切るのは特によくありません。
・角は切っていなくとも、爪を切りすぎるのも(深爪)よくありません。
・爪を丸く切る人もいますが、よくありません。
予防
一番大切なことは、爪を切りすぎず、適切な長さに整えることです。深爪で爪が皮膚に当たったり痛みが出ると、その痛みをとろうとしてさらに爪を切ってしまい、巻き爪や陥入爪を起こしやすくなります。治療を受けてよくなった人も、再び深爪をしてしまい巻き爪や陥入爪を繰り返すという悪循環になってしまいがちです。巻き爪や陥入爪の予防では爪を切りすぎないことが大切です。軽い段階なら爪を伸ばし適切に切ることで、巻き爪や陥入爪になるのを防ぐことができます。
ほかには靴にも注意が必要です。足に合わない靴は、爪に負担をかけ、巻き爪や陥入爪の原因になります。靴を選ぶポイントは次の通りです.
・サイズは小さすぎず、大きすぎず、幅のあったもの
・つま先にゆとりがあり、かかとがフィットするもの
・ヒールの高さは三センチ以下のもの
ほかにも「紐を結ぶ」「ベルトを締める」など、きちんと履くことも大切です。
治療法
炎症を繰り返したり痛みが強い場合には、治療が必要になります。
・ワイヤー法…弾力があり、曲げると元に戻ろうとする性質のごく細いワイヤーをつかいます。爪に穴を開けてワイヤーを通すと、ワイヤーのまっすぐになろうとする力が爪にかかり、曲がりが徐々に矯正されます。治療期間は二~四ヶ月間程度です。
・テーピング法…テーピング用テープを使って皮膚を引っ張り、爪が皮膚に食い込まないようにします。間違った方法で行うと改善しないので、医療機関で治療を受けるか、指導を受けましょう。
・ガター法…「ガター」は英語で「溝」という意味です。治療して数ヶ月かけて爪が伸びるのを待ち、チューブを外します。
・手術…巻き爪が重症で炎症や痛みがひどい場合には手術が行われることもあります。
鍼灸治療の効果
巻き爪・陥入爪の治療はどれも時間がかかってしまいます。その間にも足には負担がかかり、痛みが出てしまいます。鍼灸治療は痛みのコントロールに適しています。痛む周囲にお灸をすることで炎症を抑え、爪が適当な長さに伸びるまでの間、痛みを減らすことができます。また巻き爪などでつま先が痛くなると足腰にも負担がかかります。それらもあわせて治療することによって、日常生活を快適に過ごせるようにしていきます。
ツボ療法で元気になろう!
【隠白・いんぱく】
場所…足の親指の内側で、爪の角のそば
効能…巻き爪・陥入爪、月経痛など