衝陽南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
足の陽明胃経：衝陽（しょうよう）
基本情報
| 所属経絡 | 足の陽明胃経（原穴） |
| 取穴部位 | 足背にあり、第2・第3中足骨底間の前、陥凹部に取る |
| 筋肉 | 長趾伸筋、短母指伸筋 |
| 運動神経 | 深腓骨神経 |
| 知覚神経 | 浅腓骨神経 |
| 血管 | 足背動脈 |
解説
衝陽穴は足の甲に在り、第2・3指の骨の付け根の間に取ります。骨と骨を触り、交わるところの前に取るとわかりやすいです。
「衝」という字は動き、要衝という意味があります。衝陽穴を触ると脈が大きく拍動するため、胃経はこの経穴から本経に向かって動き出すと考えられたことが経穴名の由来となっています。
別名として「会原」「会湧」「会骨」「趺陽」などと呼ばれることもあります。
- 『十四経発揮』：足跗の上5寸、骨間の動脈、陥谷を去ること3寸に在り
- 『甲乙経』：足趺の上5寸、骨間の動脈の上、陥谷を去ること3寸に在り。足の陽明の脈の過ぐる所也、原と為す
- 『霊枢』：足跗の上5寸、陥なる者の中也、原と為す。足を揺がして之を得
跗や趺も同じ意味で、足の甲のことを指しています。
衝陽穴は胃経の原穴で、胃経は之より別れて脾経の隠白に流れています。
胃の疾患などがあるとこの衝陽穴をよく使います。また、胃の虚実（消化吸収の働きが弱っていないかどうか）を判断するのに、この衝陽穴で脈を診ることもあります。
中脘・足三里と組み合わせて胃痛などの治療に用いることもあります。
効能
- 顔面浮腫
- 歯痛
- 顔面神経麻痺
- 水腫
- 心窩部痛
- 腹痛
- 食欲不振
- 精神病
- 足背腫痛
- 足部の麻痺や無力感
