膀胱兪南大阪鍼灸所
足の太陽膀胱経:膀胱兪(ぼうこうゆ)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経(膀胱経の兪穴) |
取穴部位 | 正中仙骨稜第2仙椎棘突起の下外方1寸5分に取る |
筋肉 | 大殿筋、仙棘筋 |
運動神経 | 下殿神経、脊髄神経後枝 |
知覚神経 | 中殿皮神経 |
血管 | 外側仙骨動脈 |
解説
膀胱兪穴は仙骨部にある経穴で第2仙椎棘突起の下外方に指2本分(1寸5分)離れたところにあります。ここは上後腸骨棘の内側に当たります。
この経穴は膀胱の経気が背部に巡り注ぐところと考えられており、また膀胱疾患を治すためによく使われていた経血なので膀胱兪と名付けられました
- 『十四経発揮』:第19椎の下に在り
- 『甲乙経』:第19椎の下の両傍各1寸5分に在り
第19椎というのは頚椎から数えて上から19番目の棘突起のことを指しています。十四経発揮では第19椎の下としかありませんが、そこから左右に離れたところに取穴をします。
膀胱兪は「膀胱を治する所」であり膀胱経の兪穴とされています。この兪穴に対応する募穴には任脈の中極穴が当たります。
膀胱兪穴は膀胱疾患である頻尿や尿漏れなどの泌尿器の病気の他にも生殖器疾患(婦人科疾患)などにもよく効き、また体の冷えなどに対してもよく使用されます。
関元・中極・三陰交と組み合わせて遺尿、尿閉、EDなどを、腎兪・関元兪・腰眼などを組み合わせて腰部の疲労・痛みを、環跳・委中・承山と組み合わせて坐骨神経痛、下肢麻痺、半身不随の治療を行います。