肺兪南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
足の太陽膀胱経:肺兪(はいゆ)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経(肺経の兪穴) |
取穴部位 | 第3・第4胸椎棘突起間の外1寸5分に取る |
筋肉 | 僧帽筋、菱形筋 |
運動神経 | 副神経、頚神経叢筋枝、肩甲背神経 |
知覚神経 | 胸神経後枝 |
血管 | 頚横動脈の枝、肋間動脈 |
解説
肺兪穴は背骨の第3・4胸椎棘突起の間から指の幅2本分(1寸5分)外に行ったところに取穴する経穴です。
「兪」は輸(運ぶ)の意味が有り、この経穴は背部にあり肺に繋がって、肺に気を送るところと考えられていたため、肺兪と名付けられました。
- 『十四経発揮』:第3椎の下に在り
- 『甲乙経』:第3椎の下の両傍各1寸5分に在り
- 『霊枢』:三焦の間に在り
霊枢にある三焦というのはここでは第3胸椎のことを指していると言われています。
「肺兪」には「肺を治する所」という意味もあり、肺疾患に対してよく用いられます。
また、肺兪穴は「背部兪穴」の一つに挙げられ、肺経と密接な関わりがあるとされています。肺経に異常がある場合は肺兪にも反応が出ていることが多く、ここから背中を診ることで肺などの五臓の状態を診察することが可能です。
風門・喘息・列缺と組み合わせて風邪や咳、胸のつかえなどを治療し、大椎・身柱・中府・列缺・照海と組み合わせてしつこい咳や寝汗、発熱などを治します。
効能
- 気管支炎
- 肺浸潤
- 咳嗽
- 喘息
- 百日咳
- 鼻炎
- 肩背痛
- 肋間神経痛
- 吐血
- 寝汗
- 風邪
- 発熱
- じんましん
- 肺炎