少商南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
手の太陰肺経：少商（しょうしょう）
基本情報
| 所属経絡 | 手の太陰肺経（井木穴） |
| 取穴部位 | 母指橈側爪甲根部、爪甲の角をさること１分にとる |
| 筋肉 | |
| 運動神経 | |
| 知覚神経 | 橈骨神経浅枝 |
| 血管 | 母指主動脈の枝 |
解説
少商穴は親指の爪の根元のそばにあります。爪甲根部の左側から少しずれたところで、押さえるとよくこたえます。
別名を「鬼信」といいます。「鬼」には「大切なもの」という意味があり、非常に重要なツボとして考えられています。
少商穴は肺経の井穴でもあります。井穴とは五兪穴のうちの一つで「心下の満を主る」といわれています。
また、このツボではよく瀉血が行われます。鍼のほか三稜針という特殊な鍼を使い、ほんの少し血を出してやることで、自律神経の働きをうまく調整してくれる効果があります。扁桃炎や咽頭炎などにもよく効きます。
そのほか、ショックや昏迷で意識がない時に、救急穴として使用されることもあります。ほかにも、脳卒中の麻痺で手や腕が動かないときにも使用されます。
ちなみに、人間は細かい動きができるように指先や手には神経が細かく走っているため、少商穴などに鍼をすると痛みを強く感じます。瀉血の場合は逆にそれほど痛く感じない人もいます。痛みが強く我慢できない人は灸（糸状灸）で代用することもあります。
効能
- 扁桃炎
- 咽頭炎
- 風邪
- 発熱
- 鼻出血
- 耳下腺炎
- 脳卒中
- 麻痺
- 昏迷
- ショック
- ヒステリー
