女性のためのアンチエイジング南大阪鍼灸所

 category : 婦人科疾患 

健やかに老いることのできることをサクセスフルエイジング(成功した老化)をめざして

古来よりいつまでも若く健康でありたいという欲望に変わりはありません。アンチエイジング治療は、日々の健康増進を行ない、生活の質(QOL)を高め、健康長寿を目指すための積極的に治療を行ないます。

アンチエイジングというと美容・若返りのイメージが強くなっていると思いますが、本来はそうではなく年齢とともに老化してくると免疫力の低下、また身体のいろいろな部分が悪くなり痛んだりします。それらを積極的に予防し、また治療することで生活習慣病などを防ぎ健やかに老いることのできることをサクセスフルエイジング(成功した老化)といいます。

鍼灸治療をすることで、内臓から元気になり、新陳代謝が良くなることで実現する健康美、そして元気に年を重ねることを目指します。

骨と血管と心のしなやかさ

更年期以降の女性の生活を損なう病気の代表は、動脈硬化が原因となって引き起こされる「心筋梗塞」や「脳梗塞」などの「心血管病」と、骨からカルシウムが溶け出して骨がもろくなる「骨粗鬆症」です。

心筋梗塞の発症リスクは、一般的に男性の方が高いですが、更年期を過ぎると女性の発症率が急上昇し、75歳以降では男性との差はほとんどなくなります。また、一度発症した場合の死亡率は女性が男性を上回ります。

骨粗鬆症患者は、全国に約1100万人いると推定されていますが、女性患者は男性の3倍多いと推定されています。この病気が原因で骨折を起こし寝たきりになってしまうケースは多く、寝たきりになる原因疾患として、脳卒中などに続いて2番目です。

エイジングを成功させるには骨と血管をしなやかに保つこと。そして忘れてはいけないのが心のしなやかさです。病気の危険因子を抑制しているだけではサクセスフルエイジングとは言えません。良好な人間関係や社会とのつながりが、サクセスフルエイジング(成功した老化)にはかかせません。

いつの時代も女性が男性より長生きなのは、女性ホルモンによるといわれています。

卵巣から分泌される女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。プロゲステロンは主に妊娠の成立や維持にかかわっています。女性の体をしなやかに保つ働きを担うのがエストロゲンです。

エストロゲンは、血管に直接作用して血管をしなやかにするとともに、善玉と呼ばれるHDLコレステロールを増やし、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを減らして動脈硬化を防ぎます。

またエストロゲンは骨にも強い影響を与えています。身体を支え、内臓を守り、生命維持にかかせないカルシウムが貯蔵される骨は、実は常に作り替えられています。エストロゲンは、骨が生まれ変わる際に、骨からカルシウムが溶け出しすぎないように食い止める働きをし、骨代謝のバランスを調節しています。

エストロゲンは心にも影響を与えます。ホルモンの中枢にある脳にあるため、エストロゲンによって保たれる安定したホルモンバランスは、イライラや不眠を防ぎ安定した精神状態を保つのです。

閉経後の体の変化

ところが、この女性ホルモンは、閉経を境にして急激に女性の体内から減ります。もともと男性でも女性ホルモンはつくられています。エストロゲンのなかでもとくに重要な働きをしているエストラジオールという物質は20歳代の女性では男性の2倍あるのに対し、40歳ごろから減少し、おおむねほぼ一定の分泌量の男性の女性ホルモン量と55歳ごろ同量になり、60歳を過ぎると女性の方が、男性の1/3~1/2程度まで減少してしまうのです。

骨と血管と心の変化にはタイムラグがある

日本の女性の閉経の平均年齢は50歳ですが、閉経を迎えてすぐに骨や血管がもろくなり、脳梗塞や骨粗鬆症などが発症するわけではありません。

閉経を挟んで10年間を「更年期」と呼んでいますが、更年期の始まる45歳ごろから血管の変化や骨のカルシウムの減少は水面下で徐々に進行しています。動脈硬化や骨粗鬆症は一気に出てくるのではなく少しずつ時期をずらして表面化していきます。

まず閉経直後に出てくる症状がイライラや不眠などの精神症状、冷えやほてりといった自律神経失調によるいわゆる更年期症状です。この症状は、女性ホルモンの減少で引き起こされる自律神経の混乱に原因があります。女性ホルモンが低下して安定する55歳ごろになると更年期の精神症状は落ち着いてきます。しかしその間の心身のトラブルで、家族関係や友人関係を損なわないように気を付けることが上手なエイジングの第一歩です。

骨粗鬆症の予備軍ともいえる状態を「骨減少症」と呼びますが、その状態は閉経直後から始まっています。しかし骨粗鬆症とはっきり診断されるのは、骨量が若い世代の70%以下になった時点で、それは閉経から10年後の60歳以降になります。

心筋梗塞や脳梗塞といった、重い病気につながる動脈硬化も、平均して60歳ごろから始まります。女性ホルモンが急激に減っても、血管にすぐに影響が出るわけではありません。年月をかけて徐々にコレステロールが溜まり、血管のしなやかさが失われていきます。それが動脈硬化として表面化するのが閉経から約10年後となります。

女性がエイジングに成功するために5つの生活習慣

①肥満を防ぎ、適正体重を維持すること

更年期を過ぎると、筋肉が脂肪に置き換わってくるため、それまでと同じ量を食べていては太ってきます。体重計に毎日乗って、体重の増加をチェックしてください。あまり、ダイエットを意識しすぎるとストレスのもととなります。炭水化物とタンパク質と脂肪のバランスを心がけると肥満を防ぐことができます。

②野外で定期的に運動すること

定期的に30分の運動をすることによって、基礎代謝を上げ肥満を防ぐだけではなく、骨を強くし転びにくい体をつくります。また野外で運動を行うことで、気分が開放的になり、精神的な効果に加え少量でよいので日光に当たることで体内のビタミンDを増やす効果があります。ビタミンDは骨を強くするだけではなく身体能力を高め、筋力を付けて転倒を防ぐことに役立ちます。

③適正な睡眠時間を確保すること

60歳を過ぎれば長い睡眠時間の必要はあまりありませんが、しかし夜更かしの習慣は禁物です。夜更かしをすると、つい夜食を口にしがちです。夜食はホルモンの関係で肥満につながりやすいことが分かっています。

禁煙をすること

喫煙は動脈硬化を促進させ骨粗鬆症をひきおこします。また喫煙習慣のある女性は、喫煙習慣のない女性に比べ2倍も脳血管の病気になりやすいことが分かっています。

⑤健康診断を受けること

女性の場合は閉経を境に、血圧もコレステロール値も大きく変化するにもかかわらず健康診断の機会がないと自分の体の変化に気がつかないことがあります。市町村で行う健康診断を上手に利用して自分の健康状態をしっかり把握してください。

鍼灸治療によるアンチエイジング

東洋医学、鍼灸治療で最も基本になる治療に対する考え方の一つに「未病(みびょう)を治す」ということが挙げられます。「未病」の定義は「未(いま)だ、病(や)まず」とされています。これは症状が現れていない状態でも体の中に病が成立しつつある状態といえます。

つまり、「未病を治す」とはすでに病気になってしまってから、あれやこれやと治療をするのではなく、現在はまだ病気という状態とは言えない「何となく元気がない」「体が重い」という時期に治療することで、病にならない(症状が現れない)、病を治すことです。アンチエイジングにも「未病を治す」という考えが重要になります。

また、東洋医学の古典「黄帝内経素問」には「女性は七歳になると腎気が盛んになり、乳歯が永久歯に生え替わり、髪の毛も伸びる。十四歳になると腎気が充実し、任脈が通じ、太衝の脈が充実し、生理が始まり、子どもを産むことができる。二十一歳になると腎気が安定し、親知らずが生えて、成長も伸びるところまで伸びる。二十八歳になると・・・四十九歳になると任脈は虚し、太衝の脈は衰え、腎気は尽き果てて生理がなくなる」と述べられています。このようにエイジングと東洋医学の観点では、腎気を重視しています。

この腎気とは西洋医学的な臓器の認識とは全く別のものです。腎とは、人間の成熟と加齢を主り、腎尿路系より水分の排泄を調整し、ホルモンバランスに深くかかわっています。また、判断能力の安定化を図るとされています。具体的には不妊、性的欲求低下、骨粗鬆症、夜間頻尿、浮腫、乾燥状態、耳鳴り白内障など加齢に伴う症状の大半に関係があります。

実際の鍼灸治療では上記の「未病を治す」「腎気を補う」などを考えながら、問診、脈診、腹診患者さん一人ひとりにあった鍼灸治療をしていきます。

サクセスフルエイジングを手に入れるためにも定期的に鍼灸治療を行うことで、五臓六腑を整え生体の抵抗力を高めていきます。

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