子どものストレス南大阪鍼灸所
子どもの心と体のSOS
現代社会では子どもたちもさまざまなストレスを受けています。
私たちの体にはストレスに適応する力がありますが、強いストレスを受けると体にさまざまな症状が現れることがあります。
子どもは大人よりストレスに適応する力が弱いので注意が必要です。
どうして、子どもはストレスに弱いの?
●自分でストレスを発散できない
大人は仕事や職場での人間関係にストレスがあってもお酒を飲む、趣味にうちこむなどしてストレスを発散できます。どうしても我慢できなければ転職することもできます。
しかし、子どもは勉強や学校での人間関係が強いストレスになり、我慢できなくなっても自分で学校をかえるわけにいきません。子どもは自分でストレスの原因をとりのぞき、ストレスを発散させるのはむずかしいのです。
●体が成長しきっていない
私たちの体には、ストレスを受けてバランスが崩れると正常な状態に戻す働きがあります。このとき、自律神経が体のすみずみに「動け」「休め」と命令して全身のバランスをとります。
子どもは体が成長中ですから、体のさまざまな働きが十分に発達していません。自律神経の働きも弱いので、ストレスの影響を強く受けてしまいます。
・自律神経の働き
自律神経=活動型 | 副交感神経=休息型 |
心臓の動きを速める | 心臓の動きを抑える |
血圧を上げる | 血圧を下げる |
消化を抑制する | 消化を促す |
自律神経には、活動型の交感神経と休息型の副交感神経があります。この2つがバランスよく働き、呼吸や血圧をコントロールしています。
子どものSOSを見のがさない!
子どもはストレスを受けて対応しきれず、体のバランスを崩すと、
- 「頭が痛い」
- 「おなかが痛い」
- 「気持ちが悪い」
- 「たちくらみがする」
- 「朝、起きられない」
- 「午前中、体調が悪い」
などの症状が体に現れます。
子どもは言葉で大人に伝えるのが苦手です。
周りの大人は、子どもの体に現れたSOSを見のがさないように注意することが大切です。
SOSに気づいたら・・・
●規則正しい生活をする
早寝・早起きをして、朝・昼・晩の決まった時間に食事をとりましょう。毎日を決まったリズムで生活すれば、子どもの自律神経は発達しきちんと働くようになります。自律神経の働きがよくなればストレスに強くなります。
●十分な睡眠をとる
子どもの睡眠時間は、4~5才児なら11~12時間、小学校低学年なら9時間、小学校高学年なら8時間を目やすにしましょう。
ストレスの原因を取りのぞくことがむずかしくても、十分な睡眠をとればストレスから心と体を守りやすくなります。
●ストレスをやわらげる
子どもの話をよく聞いてあげてください。
「自分の気持ちを分かってくれている…」と安心すればストレスはやわらぎます。
鍼灸治療の効果
東洋医学には「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があります。「心は体、体は心。ふたつは同じもの」と考えます。子どもの場合は、体に現れた症状を《小児はり》をして治せば、ストレスで弱った心も元気になり、すこやかに育ちます。
《小児はり》とは刺さない鍼を使い、皮膚に気持ちよい刺激を与える鍼灸の治療法です。
東洋医学で元気になろう!
膀胱経
位置…背中。肩からお尻にかけて、背骨の両側で筋肉の盛り上がったところ。
効能…「膀胱経」という経絡には内臓の働きを良くするツボがたくさんあります。背中がゆるむと呼吸が楽になりリラックスできます。