便秘と下痢南大阪鍼灸所
便秘と下痢
便秘とは
毎日排便がなくても特に病気がなく本人に不快感が無ければ、問題ありません。便が硬くて排便時に痛みが生じたり、腰痛があったりして、本人に不快さや不調があれば便秘だと言えます。
便秘には「大腸がん」などの病気が原因となって起こる場合と、特に原因となる病気がないのに起きる場合があります。大腸がんの場合には、便が細くなり、色も黒っぽくなります。
病気がないのに起こる便秘
・ けいれん性便秘
ストレスや睡眠不足などの生活習慣が原因で、腸がひきつるようなけいれん性の収縮を起こし、便の通りが悪くなります。硬くて小さな便が出るのが特徴です。
・ 弛緩性便秘
腹筋の弱い女性や高齢者に多く、運動不足、ダイエットによる食事量の不足などが原因で腸全体の動きが悪くなって起こります。
生活習慣を改善しよう
便秘は生活習慣を改善して腸の機能を正常に戻すことが、治療の基本となります。
けいれん性便秘の場合は、規則正しい生活を心がけ、ストレスをためないようにします。暴飲暴食など、腸に刺激や負担となる食生活も改めましょう。
弛緩性便秘の場合は、腹筋運動が効果的です。また、食物繊維を多くとるのも良いでしょう。いずれのタイプも、毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけることが大切です。
下痢とは
胃から十二指腸を経て腸に入った食べ物は、腸で水分を吸収されて、適度な硬さの便になります。しかし、何らかの原因よって腸管で水分が十分に吸収されないと水っぽい便となり頻繁に排便するようになります。この状態を下痢といいます。
急性と慢性
・ 急性の下痢
急性の下痢は「ウイルスや細菌の感染」「薬などの中毒」「食物アレルギー」などが原因で起こります。ウイルスや細菌感染の場合は、水分やミネラルを補給します。薬などの中毒や食物アレルギーの場合は、原因となっているものの摂取を中止します。これらの下痢は、体にとって害のあるものを体の外に出そうとする体の防衛反応でもあるので、安易に下痢止めを使うと全身症状を悪化させることもあるので注意しましょう。
・ 慢性の下痢
慢性の下痢は「がん」や「潰瘍性大腸炎」「糖尿病」などの病気が原因のこともあるので、一度検査を受けてみましょう。検査で異常がないのに下痢が続く場合は、胃腸の働きの低下やストレスが原因と考えられます。
気をつけよう
下痢は胃腸の弱い人に多く見られます。また、お腹が冷えると下痢をしやすくなるのは、多くの経験上知っているでしょう。普段から冷やすことのないように注意しましょう。
他にも、暴飲暴食のあとなどには、お腹がゴロゴロと鳴るような下痢をすることがあります。腹八分に抑えるように意識しましょう。
鍼灸治療の効果
便秘と下痢は全く違うものに思えますが、東洋医学ではこの二つを同じものとして捉えます。つまり便秘も下痢も腸の機能のバランスが崩れたために起こると考えます。
鍼灸治療ではこのバランスを整えることを目的として治療します。バランスを崩す原因には腹部の冷えやストレス、自立神経の失調があり、これらに対して治療します。また、便秘や下痢は体力が低下していると起こりやすくなります。基礎体力を補うことによって便秘や下痢になりにくい体にしていきます。
ツボ療法で元気になろう!
【神門・しんもん】
場所…手首の関節の小指側で、手の平と甲の境目に取ります。
効能…便秘、下痢、腕の痛みなど