骨粗鬆症南大阪鍼灸所
骨粗鬆症ってどんな病気?
骨粗鬆症は骨量が減った状態です!
骨は外側を取り巻く『皮質骨』とその内部に詰まっている『海綿骨』とでできています。健康な骨であれば、この内部にある海綿骨の小さい骨が密にぎっしりと詰まっています。しかし骨粗鬆症になるとこの密に詰まっていた骨たちが、連結を断たれ粗くなります。
さらに進行すると、大根に鬆(す)が入ったようにスカスカの状態になります。このため骨が非常にもろくなり、ちょっとした事で骨が折れやすくなります。このような状態を骨粗鬆症と言います。
骨粗鬆症は圧倒的に女性に多い!
これは女性ホルモンが深く関係している為です。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンがあります。この二つのホルモンによって、女性特有の生理作用が働いています。
とくに女性らしい体を作ったり、妊娠、出産といった生理作用に大きな役割を果たすエストロゲンは骨の材料であるカルシウムを運ぶという重要な働きをしています。
このホルモンは骨を作るのに不可欠なホルモンです。閉経する少し前から少しずつ女性ホルモンの分泌が少なくなっていき、閉経すると激減します。このことに伴って、骨量も減っていくのです。また女性の場合、妊娠・出産・授乳などで非常にたくさんのカルシウムが失われます。
これらの事から、女性は骨粗鬆症になりやすいといわれて言います。
骨粗鬆症になるとどうなるの?
① 背が低くなる・・・骨量が少なくなるため背骨がつぶれます。このため若い時に比べ、背は低くなります。
② 背中が曲がる・・・骨粗鬆症の場合、腰の上あるいは背中の上の方が、円く曲がるのが特徴です。
③ 背中や腰が痛む・・・背中から腰にかけて痛む、あるいは重苦しい。
④ 骨折しやすい・・・転んだり、重い物を持ったり、尻もちをついたりなどちょっとした動作で骨折しやすくなります。
骨粗鬆症の予防
骨量を貯えておきましょう!
人間の骨量は二十歳前後に最も多い時期を迎えます。この時に骨量が多い人ほど、骨粗鬆症にはなりにくいといわれています。若い時期にしっかりと骨量を貯えて置く事が大切なのです。
今からでも大丈夫?あきらめないで下さい!
女性の場合、40歳を過ぎると女性ホルモンの分泌が減ってそれに伴い骨量も減っていきますが、その減り方は、運動やカルシウムを取ることで違ってきます。また骨粗鬆症になった患者さんでも、なってしまったものは元に戻せませんが、進行を止めることは出来ます。
予防は『食事・運動・日光浴』
① 食事で十分なカルシウムをとる
カルシウムは生きていく上で欠かせない物です。私たちの体内のカルシウムの濃度はきっちりと決まっています。血液の中のカルシウムが少なくなると、骨からカルシウムが溶け出し、一定に保とうとします。食事からカルシウムの摂取が不足すると、血液のカルシウムか減り、骨からカルシウムがどんどん失われていくのです。
このため食事でカルシウム摂取量が不足しないことが骨の健康を保つ重要なポイントになるのです。
現在の日本人の栄養摂取状況は大変よく、むしろ過剰気味ですが、カルシウムだけは不足しています。厚生省の定めるカルシウム所要量の目標は、一日で600mgです。しかし実際は、平均で540~560mgしか摂取されていません。
しかも最近では、定められた600mgより多めの800~1000mg必要ではないかといわれています。
また高齢の方になると若い人よりも、カルシウムの吸収力が低下しますので、少し多めにとる必要があります。
② 運動して骨に圧力を加える
運動すると、骨に圧力がかかります。その刺激によって、骨にカルシウムが沈着しやすくなります。また筋力を強くすることで、転倒などを起こりにくくする効果もあります。日頃から散歩などをして、筋力をつけましょう。
③ 一日30分程度は日に当たりましょう
日光浴すると、皮下でビタミンDが作られます。ビタミンDは腸管のカルシウムの吸収を促進します。ただ日光浴といっても、あまり多量に当たる必要はありません。日光に当たる面積としては、手や腕だけで十分です。日が照っている時間に、30分程度戸外に出るだけで結構です。
夏なら、直射日光に当たらず、日陰にいるだけでよいでしょう。
骨を丈夫にする食事
牛乳や乳製品を活用しよう!
牛乳はコップ一杯(100cc)あたりカルシウム100mg含まれています。ですから通常の食事にコップ一杯の牛乳を加えるだけで、目標の600mgに近づきます。
出来れば、朝と夕にコップ一杯ずつ飲む習慣をつけるといいでしょう。
ビタミンDと一緒に取る
「カルシウムの運び屋」であるビタミンDは、腸管のカルシウムの吸収率を高くします。ビタミンDを多く含む食品を多く食べるのも良いでしょう。
薄味で、塩分をひかえめに・・・。
塩分(ナトリウム)を多く取ると、カルシウムは塩分と一緒に、排出されてしまいます。またアルコールやたばこなどは、腸管を傷つけ、カルシウムの吸収の障害になります。
鍼灸治療の効果
東洋医学の世界では『骨は腎によって養われている』と考えられています。『
腎』と言っても、西洋医学(私たちの体内にある)腎臓ではありません。東洋医学独自の考え方で、『腎』は生命の源であり、エネルギー(気)の源とされています。
骨は生き物を形作る上で、基本的な支柱となっています。エネルギー(気)の源である腎が最も関与していると考えられているのです。
つぼ療法で元気になろう!
太谿(たいけい)
場所:内くるぶしとアキレス腱の間に取る。
効能:エネルギーの源である腎の気が集まる所です。骨粗鬆症のほか、あらゆる老化に伴う疾患に。