アトピー性皮膚炎南大阪鍼灸所

 category : 皮膚科疾患 

「ガリガリ…とかく前に!」

冬になると、空気が乾燥するため、皮膚も乾燥しやすくなります。

アトピー性皮膚炎」の患者さんにとって、冬は症状が悪化しやすく、つらい季節と言えます。

「アトピー性皮膚炎とは…?」

アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う湿疹を主な症状とする病気です。良くなったり、悪くなったりを繰り返します。

原因としては、アレルギー体質が基礎となりますが、アレルギー体質の人すべてが発症する訳ではありません。さらに、ほかの要因が加わったときに発症するのです。

主な要因として、ダニやほこりなどの環境アレルゲン(アレルギーを起こす原因物質)・ストレス・卵や牛乳などの食事アレルゲンが考えられます。

また患者さんの皮膚は、水分・皮脂(皮膚から分泌される油状のもの)・細胞間を埋める物質が少なく、防御機能が十分に働きません。

そのため、アレルゲンなどの刺激物質が入りやすく、かゆみを引き起こします。そして、かゆいからといってかくと、皮膚を傷つけ、炎症を悪化させ、ますますかゆみがひどくなるという悪循環に陥るわけです。

一般的に、乳幼児期に発症することが多いのですが、最近では成人になってから発症するケースも増えており、必ずしも子供の病気とは言えなくなってきました。

「治療法」

アトピー性皮膚炎は慢性的な経過をたどる病気です。そこで、症状をコントロールし、症状の消えた状態、あるいは症状が軽く、日常生活に支障がない状態を持続させることが治療の目標となります。

塗り薬で「炎症」と「かゆみ」を抑えることが治療の中心となります。炎症に対してはステロイド、かゆみに対しては保湿剤がよく使われます。

ステロイドに対して、副作用が強いと心配する人が多いのですが、医師は症状を考えて処方しているので、適切に使用すれば、決して危険なことはありません。いたずらに怖がるのではなく、ステロイドを上手に使い、使わなくても良い状態にすることが大切です。

「家庭での養生法」

まずは、皮膚を乾燥させないことです。ぬるめのお風呂や加湿器などで、皮膚に潤いを与えるようにします。入浴剤なども上手に活用しましょう。保湿剤はお風呂上がりに塗るとより効果的です。

次に、アレルゲンを近づけないように、掃除を徹底します。

また、ストレスも症状悪化につながるので、規則正しい生活を送り、日常生活の中で、リラックスする時間帯を確保するようにしましょう。

鍼灸治療の効果

西洋医学に「皮膚は内臓の鏡」という言葉があるように、東洋医学にも「病は体表に現れる」という考え方があります。お腹や顔色などをよく観察するのは、そのためです。

したがって、アトピー性皮膚炎のような皮膚(体表)のトラブルは、体内の気(エネルギー)・血(血液)・水(体液)の変調と考えて、治療していかなければなりません。

温野菜などを積極的に食べ、ビタミン・ミネラルを十分に摂取し、お腹の中から元気になるように心掛けましょう。

「ツボ療法で元気になろう!」

お灸などで温めると効果的です。

肩髃〈けんぐう〉

場所…腕を地面と水平に上げると、肩に前後2つの凹みができます。前の方の凹みに取ります。

効能…皮膚上の気・血・水の状態を整えて、かゆみを止めます。

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