玉枕南大阪鍼灸所
category : 経絡経穴
足の太陽膀胱経:玉枕(ぎょくちん)
基本情報
所属経絡 | 足の太陽膀胱経 |
取穴部位 | 絡却穴の後、脳戸穴の外1寸3分に取る |
筋肉 | 後頭筋 |
運動神経 | 顔面神経 |
知覚神経 | 大後頭神経 |
血管 | 後頭動脈 |
解説
玉枕穴は後頭部にある経穴です。後頭部を触ると外後頭隆起という出っ張りがあり、そこから外方に1寸3分のところに集結します。
「玉」は値打ちがあるもの、気品の高い人などを指します。「枕」は枕骨(後頭隆起)を指しています。この経穴は外後頭隆起の両脇にあり、終身の時にちょうど枕に当たるところなのでこの名が付いたと言われています。
- 『十四系発揮』:絡却の後1寸5分に在り。脳戸の傍1寸3分を挟む。枕骨の上、髪際を入ること3寸
- 『甲乙系』:絡却の後7分、脳戸の傍を挟むこと1寸3分、起肉枕骨に在り。髪際を入ること3寸
- 『鍼灸説約』:絡却の後、脳戸を挟む傍1寸3分。枕骨上の陥中に在り
玉枕穴は古典では様々な説があります。これは人間の頭というのは平らではなく丸みを帯びてカーブしているため、骨度で表すことが難しいためです。膀胱経の流れは前頭部から頭頂部は正中線の外方1寸5分を通っているのに、後頭部になると1寸3分をになっているのもこのためです。
実際の臨床ではあまり骨度(何寸何分)にこだわりすぎず、指で触り反応を確かめて取穴することが大切です。