二日酔い南大阪鍼灸所
お酒の飲みすぎにご用心!
皆さんはお酒を飲みすぎて、次の日に二日酔いになった経験はないでしょうか?このような経験がある人は多いと思います。
今回はこの二日酔いについて取り上げてみます。
二日酔いとは
二日酔いは人によってさまざまな症状が出るため、定義というものはありません。
つまり、大量のアルコールを摂取した翌日に起こる、体調の変化や不快感などを総称して、二日酔いと呼びます。
二日酔いの原因
アルコールが肝臓で分解されて尿として出てくる段階で、アセトアルデヒドと呼ばれる物質に変化します。
このアセトアルデヒドは脳の自律神経に影響を与え、悪酔いの原因となります。大量のアルコールを摂取することにより、アセトアルデヒドが分解されきれずに、長時間体内に残り続けると頭痛や吐き気などの二日酔いの状態が現れます。
また、肝臓にはアルコールを分解する働きだけでなく、身体のエネルギーとなる糖をつくる働きもあります。大量のアルコールを分解しなければならなくなると、糖をつくる働きがおろそかになり、低血糖の状態になります。身体のだるさや頭がボーっとするなどの症状が現れます。
その他に胃の粘膜の損傷や、血液などの成分バランスの崩れなどが考えられます。
二日酔いは、酔うという複合的な状態の延長にあります。つまり、酔いの残存が二日酔いの原因なのです。
予防法
アルコールの量、飲む時間帯を調節します。
人は体型や体質によって異なりますが、だいたい1時間にアルコール10㏄分を分解することができます。(日本酒1合を処理するのに3時間かかる計算になります。)
このことを踏まえて、翌日まで体内にアルコールが残らない飲み方をすることが大切です。
酒量を減らす、飲み終わりの時間帯を早くするなど、各自の努力と工夫で、自分に合った飲み方を見つけましょう。
また参考までに、飲み終えてから24時間もすれば、ほとんどの二日酔いは癒えます。
対処法
二日酔いになってしまったら、水分・ミネラル・糖などを補給して、元の身体の状態に早く戻すことを第一に考えます。
スポーツドリンクや果汁たっぷりのジュースなどの摂取が理想的です。これらと一緒に、アセトアルデヒドを分解する酵素を多く含む柿を食べるとより効果的です。
また、熱いシャワーや温かいスープなどで、血行を盛んにし、アセトアルデヒドの分解を促進させることも有効です。
迎え酒を飲むとアルコールの麻酔作用や一時的に血糖値が上がることによって、楽に感じられますが、あくまでも一時的なものにすぎません。
結果的に二日酔いを長引かせるだけでなく、命を危険にさらしかねないのでやめてください。
鍼灸治療の効果
東洋医学の世界では、「胃」は飲食物を消化し、「脾」は「胃」で消化されたものから「気(生体エネルギー)」を取り出して、血液と一緒に全身に運搬すると考えられています。
2つは密接に関係しているため、互いに影響しあいます。
大量のお酒によって、「胃」が傷つけられたことにより、消化不良が起こり、吐き気などを催します。
また、「胃」の影響で「脾」はうまく「気」を取り出せません。これにより、全身のエネルギー不足を招き、頭痛や全身倦怠感などのさまざまな症状を引き起こすのです。
鍼灸治療ではこの脾胃の働きがうまくいくように調節することで、二日酔いを改善します。
ツボ療法で元気になろう!
1日数回指圧してください。
地機(ちき)
場所…内膝の下のくぼみと、内くるぶしを結ぶ線の中間点から、指2本分上。すねの骨の際にとります。
効能…全身倦怠感、消化不良
梁丘(りょうきゅう)
場所…お皿の外側の角から、指3本分上のところにとります。
効能…整腸作用、胃痙攣