たこ・うおの目南大阪鍼灸所
たこ・うおの目
たこ・うおの目は、足に合わない靴を履き続けること・歩き方のくせ・足の変形などが原因で、いつも足に圧力がかかり、皮膚の一番外側にある角層の「角質細胞」が異常に増えた状態です。
たこ・うおの目に気づいたら、足に負担がかかっているだけでなく、体のバランスが悪くなっていると考え、全身の状態を見直しましょう。
特に糖尿病で、手足のしびれ・感覚が鈍いなどの神経障害がある人は、痛みや熱さを感じにくくなっています。気がつかないうちに足の小さな傷が悪化し、足が腐り切断するケースもあります。
普段から足の状態を観察し、注意しましょう。
「たこ」と「うおの目」の違い
・たこ(胼胝症)
「たこ」は角質細胞が異常に増えて、角質が硬く盛り上がった状態です。たこは痛みがないことが多いですが、長い時間歩き、疲れてくると痛むことがあります。
・うおの目(鶏眼)
「うおの目」は角質細胞が盛り上がり、皮膚の奥にとげのような芯ができた状態です。芯は半透明で盛り上がった部分に白っぽい点が見えます。
芯は外側の各層が盛り上がった部分より硬く、歩くときや軽く押されると、皮膚の内側の神経に当たり痛みを生じます。
原因
たこ・うおの目ができるのは、足の一部に強い圧力がかかり続けることが原因です。強い圧力がかかる原因には、足に合わない靴・骨の形・足の変形・歩き方などが考えられます。
●たこ・うおの目のできやすいところ
【うおの目ができやすい部位】
・小指の外側
・指の間
・指の上
【たこができやすい部位】
・親指の外側
・親指の付け根
・小指の付け根
治療法
たこやうおの目があっても痛みがなければ治療の必要はありません。新しい靴を数日履き、うおの目ができて痛んでも、その靴を履くのをやめて足が圧迫されなくなると、自然に治ることがあります。歩行などで圧迫されて痛む場合は、皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では盛り上がった角層や芯を、医療用のハサミやグラインダー(削る機械)で削ります。また皮膚を軟らかくする「サルチル酸」という薬の入ったテープを貼ります。薬が芯まで浸透すると、テープをはがすときに芯も一緒にとれます。
自分で治療するときは、健康な皮膚を傷つけないよう注意してください。皮膚を軟らかくするテープは、固い部分にだけ貼ってください。広い範囲に貼ると、健康な皮膚もふやけてしまいます。芯を取りきれなくても痛みが改善することが多いので、完全に取り除く必要はありません。
盛り上がった角層は、治療用のカッターや足用のヤスリなどを使って削りましょう。カミソリや爪切りなどを使うと健康な皮膚を傷つける危険があります。削った後は尿素入りのクリームをぬり、スキンケアをしましょう。
糖尿病の人は必ず皮膚科や形成外科を受診してください。表面は小さな傷に見えても、内部に大きく深いことがあります。糖尿病は血の流れが悪いので、足が腐ってしまうと手術で切断しなければならなくなります。毎日、足を観察し、たこ・うおの目・傷がないかチェックしてください。
再発予防
足と靴がこすれあったり、指先に圧力がかかることを少なくするため、足の幅・長さに合ったひも靴を選びましょう。履くときはひもをきちんと結びましょう。
足の変形があれば、足のアーチを支えたり部分的にかかる圧迫を分散させるために「足定板」を整形外科で作ったり、インソール(中敷き)入りの靴を履く方法もあります。
足の変形を防ぐには足の筋力を強めましょう。タオルを指でたぐりよせる運動が効果的です。
●靴選びのポイント
・幅、長さがあっているひも靴を選ぶ。
ひも靴にすると足が前にずれにくく、指絵の圧力がかかりにくくなります。ひも靴を選ぶときはかかとの位置を合わせ、きちんとひもを結びましょう。
・つま先が柔らかい。一番長い指から0.5~1cmのゆとりがある。
・靴底に足の裏がきちんと乗る。
・靴底のクッションが効いている。
・かかとを包む部分が硬く、安定している。
・歩くとき靴のなかで指の関節が動き、つま先立ちの形にできるものを選ぶ。
鍼灸治療の効果
東洋医学は、心身全体のバランスの良さを大切にします。たこ・うおの目も足にだけ問題があると考えません。姿勢・歩き方・筋力の低下・体の痛み・血流の悪さ・冷えなどの全身のひずみが、たこ・うおの目という形で現れたと考えます。
たこ・うおの目の治療をすれば、血流が改善し、痛みをかばうために不自然な姿勢になり負担をかけていた膝・腰などの状態も良くなります。
ひずみを治すことで全身のバランスを良くし、健康な状態に近づけます。
お灸で自然治癒力を高めましょう!
お灸は「やいと」ともいいます。やいとの語源は「焼きあと」ともいわれ、小さな火傷をわざと作り自然治癒力や免疫力を高める治療法です。
たこ・うおの目には直接お灸をします。お灸をした部分の細胞は熱を感じると「傷の修復しよう」と活発に働き、血液を集めます。血流が良くなると、たこ・うおの目が早く治り再発を防ぎます。
伝統があり効果的な治療法・お灸をもっと活用しましょう!