アルツハイマー病南大阪鍼灸所
『ちょっとした変化に要注意!』
お年寄りに現れる「認知症」には、原因となる病気がいくつかあります。
主なものは、「アルツハイマー病」、「脳血管障害(脳梗塞や脳出血などの後遺症)」で、この2つで、認知症の原因の約8割を占めていると言われています。
今回は、「アルツハイマー病」についてのお話です。
「アルツハイマー病とは・・・?」
何らかの原因で、脳の神経細胞が次第に減っていき、脳が萎縮して記憶や感情などに障害が現れてきます。
年をとれば、誰でも多少は脳が萎縮しますが、萎縮の程度が強く、進行も早いというのが特徴です。
現在のところ、原因がよくわかっていないため、残念ながら、決め手となるような予防法がありません。
症状としては、物忘れ・話がつながらなくなる・ものの位置がわからなくなる・道に迷う・時間や人物の見当がつかなくなるなどが挙げられます。
病気の進行に合わせて、幻覚や妄想・徘徊などが起こりますが、いつも現れるわけではありませんし、患者さんによっては、起こらないこともあります。
「何か変だなと思ったら・・・」
次の症状がいくつか現れ、いつまでも回復しない場合は、アルツハイマー病の可能性があります。
●家事が上手くできなくなる
●元気がなくなる
●短気になる
●体の不調を訴える
アルツハイマー病の初期症状は、老化で起こる初期症状とよく似ています。変調に気付いたら、専門医(精神科・神経内科・心療内科など)のいる医療機関を受診しましょう。
「治療法」
以下の3つが治療の柱となります。
《生活のリズムを保つ》
アルツハイマー病の初期には、できるだけそれまで通りの生活のリズムを守ることが大切です。本人ができることはしてもらいましょう。
《薬物療法》
薬を使うことによって、症状を抑え、病気の進行をある程度遅らせることができます。
《脳のリハビリテーション》
脳の中で、機能の低下した部分に適度な刺激を与えることで、それ以上の低下を防ぐことと、機能が残っている他の部分を代わりに上手に使うことを目的に行います。患者さん自身が興味を示すものを続けるようにしましょう。(例:簡単な文章を書く・簡単な計算をするなど)
「介護する家族の方へ!」
この病気は徐々に進行していき、回復することは望めません。自分にゆとりのある介護を維持していくことが重要ですし、患者さんの不安を和らげるのにも役立ちます。
そのために、「訪問介護」や「デイサービス」、「ショートステイ」などの公的サービスを上手に活用し、自分の時間を持つようにしましょう。
アルツハイマー病の介護は、病気の患者さんのいる家族をみんな(地域社会全体)で支えて生活することなのです。
「鍼灸治療の効果」
東洋医学の世界では、「脳」は体力を充実させて、全身の運動をスムーズにし、目や耳の働きを盛んにしていると考えられています。
また、「腎(生命エネルギーの源)」と関係が深いのです。
そのため、鍼灸治療では、「腎」に力を与えることによって、「脳」を元気にするようなツボを使います。加えて、筋肉の痛みを緩和し、精神を安定させることによって、患者さんの生活の質を維持することを治療目標とします。
「ツボ療法で元気になろう!」
気持ちよい程度に指圧しましょう。
頭がスッキリします。
〈脳戸・のうこ〉
場所・・・後頭部にある骨の出っ張りのすぐ上の凹みに取ります。
効能・・・アルツハイマー病、後頭部痛。