本態性振戦南大阪鍼灸所
「プルプル震えます・・・。」
震えは日常よく見られる症状です。震えそのものは危険なものではないのですが、ひどくなれば、日常生活に支障をきたします。
「震えの原因」
震えを起こす病気は、パーキンソン病をはじめいろいろありますが、最も多いのは、原因のはっきりしない「本態性振戦」です。
ある地域の調査では、40歳以上の人の6%に見られたとの報告もあり、決してまれな病気ではありません。しかも、年齢が高くなるほど発症率も高くなります。
「本態性振戦とは・・・?」
「本態性」とは「原因がはっきりしない」、「振戦」とは「本人の意思とは関係なしに起こる規則的な震え」という意味です。
震え以外の症状は無く、特定の姿勢をとったとき、ある動作をしようとしたときに震えが起こりやすくなります。
震えが起こるのは主に手と首で、震えたら困ると思って緊張する、あるいは、震えないようにと意識すればするほど、震えが強くなるのが特徴です。
本態性振戦の現れ方
・食事の時に手が震えて、箸がうまく使えない。
・字を書くときに手が震える。特に細かい字が書きにくい。
・コップを持つと手が震えて、こぼれそうになり、うまく飲めない。
・指先が震えて、服のボタンのかけ外しがうまくできない。
・人前であいさつするときに手や声が震える。緊張すると特にひどくなる。
「治療法」
主に薬物療法が行われ、震えの軽減が目的となります。
「β遮断薬」という薬が治療の中心となります。交感神経の興奮による、筋肉の緊張から起こる震えを防ぐ効果があります。
また、交感神経の高ぶりを抑える作用があり、高血圧や頻脈を改善する効果もあります。
ただし、ぜんそくや心臓病のある人は使えないので、別の薬を選択することとなります。
震えで困っている人は、神経内科を受診して、まず原因を確認しましょう。心配のない病気だとわかっただけで、震えが気にならなくなる人もいます。
「家庭での養生法」
精神的な緊張や興奮で震えが強くなるので、できるだけストレスを避け、リラックスすることが症状の軽減につながります。
また、お酒を飲むと症状が軽くなることがよくありますが、一時しのぎで根本的な解決につながりません。
アルコール依存症になる恐れがあるので絶対に禁物です。
治療で震えを完全に消失させることは難しいのですが、この病気が進行しても、手足が麻痺したり、歩けなくなったりすることはありませんので、「震えてもよい」「震えても気にしない」とおおらかに構えていた方が、震えも起こりにくくなります。
「鍼灸治療の効果」
鍼灸治療は「東洋医学的物理療法」ともいわれており、痛みやしびれ、震えなどに効果を発揮します。
また、リラックス効果も非常に高く、南大阪鍼灸所においても、治療中にぐっすりと眠ってしまう患者さんが多く見られます。
このように、鍼灸治療は「心」「身体」の両面から治療することにより、健康な身体作りの手助けをしています。
「ツボ療法で元気になろう!」
1日数回指圧しましょう。
〈内関・ないかん〉
場所・・・手首の内側で、しわの中央から、指3本分上がった所に取ります。
効能・・・ストレス過多、手の震え。